サステナビリティの推進

サステナビリティビジョン・マテリアリティ

当社は、サステナビリティを経営の根幹に位置づけています。「化学の力で社会を変える」、「共創型化学会社」を実現するべく、「サステナビリティビジョン2030」を設定するとともに、サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を特定し、マテリアリティに紐づく取り組みを推進しています。
当社のマテリアリティは、パーパスを起点として社会からの期待と当社にとっての重要度の両面から検討した、長期ビジョン達成に向けた経営課題です。社会と環境のサステナビリティに貢献しながら、長期的に成長できる環境を整えていくことで、企業価値を最大化していきます。
詳細は下記ページをご覧ください。

サステナビリティ推進体制

当社のサステナビリティは、CEOが統括、CSuOが推進責任を担い、方針や計画を始めとする重要事項については、経営会議での審議・決定の上、取締役会に付議・報告する体制としています。CEOを含むグループCXOと事業責任者(BU長)が集まるサステナビリティ推進会議を隔月開催し、幅広いアジェンダを議論しています。 毎回必ずいずれかの事業における取り組み(例:TCFDシナリオ分析に沿った気候変動による事業機会・リスクの分析、Resonac Pride 製品・サービス、顧客のサステナビリティ戦略分析など)を議論するに至っています。
また、同会議の下に複数のプロジェクトを設置し、具体的な課題に対して機動的かつ組織横断的に対応する体制としています。  
さらに同会議での審議事項を組織運営に結び付け、従業員に浸透させるため、事業部門・CXO部門にサステナビリティパートナーを設定しています。サステナビリティパートナーを通じたコミュニケーションにより、各部門の現状や課題、関心を把握するとともに、各部門でのサステナビリティの取り組みを促進しています。また、サステナビリティパートナー同士の横のコミュニケーションの場を設けることで、対面する業界の違いを超えた顧客要求の変化や対応などについて情報交換や議論を活発に行っています。

レゾナックのサステナビリティアドバイザー

サステナビリティのテーマは多岐にわたるため、社外の知見を取り入れることの重要性を認識しています。そこで、レゾナックは社外の有識者による「サステナビリティアドバイザー」を新設しました。 アドバイザーは2年任期とし、当社の取締役会・業務執行部門に対し、専門的な視点から助言・アドバイスを提供します。
第1期(2025年4月~2027年3月)においては、パーパス「化学の力で社会を変える」の実現および当社の価値創造へ向けた取り組みを推進するため、技術・環境分野における見識をお持ちの伊坪氏、経営・財務分野での知見が豊富な長谷川氏、そしてサステナビリティ分野を専門とする投資家である松原氏の3名をサステナビリティアドバイザーとして選任しました。

第1期サステナビリティアドバイザー(左から長谷川氏、松原氏、伊坪氏)

サステナビリティ評価の役員業績評価への組み入れ

当社は、役員報酬のうちの短期業績連動項目へサステナビリティ評価項目を入れ、報酬に連動させています。 株価意識経営の強化とサステナビリティビジョン2030の実現を後押しするため、2025年度より業績連動型RSを導入しました。業績連動型RSは、役職別に定める基準額に応じた基準ポイントに毎期のサステナビリティ評価に応じた係数を乗じた数の譲渡制限付株式(RS)等を交付する仕組みです。交付するRSは退任時まで譲渡できないものとします。なお、算定された数の一定割合(当初は30%を想定)はポイントとして留保し、退任時に時価相当額の現金で支給します。
※ 個人別交付株式数=役職別基準ポイント×サステナビリティ評価係数(85%~115%)

2025年度のサステナビリティ評価係数は、従業員エンゲージメントスコア、パーパス・バリューの実践度スコア、および「Resonac Pride 製品・サービス」認定数の達成状況等に応じて決定します。

また、マテリアリティに紐づく非財務KPIの達成に向けた道筋の議論の下、それぞれの管掌領域に必要な役員ごとに異なる評価項目を設定して評価しています。 同時に、安全や後継者育成といった共通項目も設定し、目標管理制度(MBO)を通じて、従業員の評価とも連携する仕組みとなっています。

従業員のサステナビリティマインド醸成

パーパス“化学の力で社会を変える”力をつけ、視点を得るために、さまざまなプログラムを実施しています。階層別、組織別に必要な情報とコミュニケーションを設定し、行動変容につながっているか効果測定しながら進めています。2024年からは、全社員向けにCSuOがサステナビリティ推進会議などの内容を毎月伝える動画“まつこちゃんねる”を開始しました。日本語、英語で直接語り掛けることで、今動いているサステナビリティの取り組みを、身近に感じてもらうことが目的です。

また、従業員のサステナビリティマインドの醸成、サステナビリティのみんなごと化を目的に、CSuOが国内外の拠点を訪問するサステナビリティDayを実施しています。タウンホールミーティングや少人数でのラウンドテーブル、環境やコンプライアンス、地域貢献をテーマにしたワークショップなどをこれまでに国内外の9カ所で行っています。
2025年2月に実施した研究開発職向けのサステナビリティDayでは「環境にやさしい研究開発とは」というテーマでワークショップを行いました。製造プロセスの簡略化や低温化など電力使用量を減らすプロセス、研究開発の段階も含めた製品ライフサイクルでの環境負荷低減といった参加者の思いをもとに、化学の力で社会を変えることを目指した取り組みが始まっています。
 

まつこちゃんねる