技術系
数理・計算科学・情報工学系
予測とシミュレーションを重ね、モノづくりの現場と未来を見通す。
業務の魅力
モノづくりへ多角的に貢献。
計算科学・情報科学は、どんな製品でも、またモノづくりのあらゆる場面でも活用できるのが特徴の一つです。多様な製品の研究開発や製造プロセスのサポートからAIやIoTの導入による自動化や効率化の推進など、幅広い職種や業務に貢献しています。
課題解決の役割を担う。
AIやIoTといった最新技術は、システムとしてただ取り入れればいいわけではありません。製品や社員の課題を解決するものとして、導入するべきです。そのために、さまざまな社員にヒアリングを重ねて連携・検証しながら、多様な分野の知識を吸収しながら最適解を示していくこともやりがいの一つです。
役割を限定せず、事業横断的に活躍できる。
近年、計算科学・情報科学の技術に求められていること自体、変化しつつあります。解析技術を磨くことはもちろんですが、これらの技術をいかに活用して企業の開発力・競争力につなげるかという観点での取り組みが重要です。事業の枠にとらわれずレゾナックを俯瞰的に見通し、活躍していくことが期待されます。
製品・技術事例
冷却器
自動車向けの冷却器では、熱解析や材料強度解析だけではなく、合金の組成や異種材料組み合わせなどにも数値計算技術を活用。より熱効率の高い製品の開発を実現している。
半導体材料
さまざまな材料の組み合わせからなる半導体材料。統計解析などの技術を駆使し、お客様の要求特性に応じた機能性素材の配合最適化などを行っている。
黒鉛電極
世界中に高品質の電極を送り出すため、熱処理や材料強度のシミュレーション技術などを駆使。また、お客様の電炉運転の最適化に向けたAI技術の提案についてもプロジェクトが進んでいる。
関連事業・プロジェクト
計算科学
ミクロ・マクロのシミュレーションや、AI・MIの技術を活かし、研究開発や生産技術の開発を支援し効率的な開発を実現する。
スマートファクトリー(工場の自動化)
生産現場に情報の知識を導入し、機械学習や画像認識を用いた検査・検知や、データ活用による製造工程の効率化によるスマートファクトリーを推進する。
情報技術活用展開
手書き文書のデジタル化や研究開発・生産現場へのアプリ開発・提供、会社全体の情報インフラの整備などのさまざまなプロジェクトの中心として活躍できる。
活躍する社員 01
ICTスキル(情報通信技術)を製造ラインの最前線に活かす。
吉田 崇彦
生産技術センタ 汎用技術推進部 MES推進グループ
2017年入社 理工学研究科 化学系専攻 修士
吉田 崇彦
生産技術センタ 汎用技術推進部 MES推進グループ
2017年入社 理工学研究科 化学系専攻 修士
CAREER
山崎事業所 MES推進グループ(※)
感光性フィルムの生産管理システム改善による業務効率化やデータ解析・モデル化による技術開発。
※MES(Manufacturing Execution System):製造実行システム。
タイ〈 Showa Denko Materials (Thailand) Co., Ltd. 〉
トレーニー制度(海外実務を通じてグローバルでの業務能力と語学力を強化)を利用し、粉末冶金の製造現場にIT技術を軸に日本の工場活用システムの導入を支援・実行。
山崎事業所 MES推進グループ
感光性フィルムの製造見える化システムの開発やAIの作成、DX推進、海外のIoT化推進、半導体研磨材料(CMPスラリー)やプリント配線板用高機能積層材料(MCL)等の他製品への横展開などを担当。
INTERVIEW
現在の仕事内容
学生時代は化学のシミュレーションを学んでおり、その専門性を活かしたいとの思いで当社に入社しました。化学メーカーの製造ラインには化学反応によってモノの形を変えていく工程が必ずあり、直接見ることのできない現象を可視化するためにIT技術が力を発揮します。現在はIoTやAIといった先端テクノロジーを活用し、不良ロス低減、製品品質安定化、作業の効率化等をミッションとして、フィルム製造ラインの設備や生産データを収集し、それらを“見える化”するシステムの運用と拡大に取り組んでいます。
取り組んでいる仕事の魅力
製造の現場ではオペレーターが長い経験で培ってきた職人的なノウハウが重要です。それらのメカニズムをテクノロジーの力で解明することには知的な喜びを感じます。同様にただシステムを導入すればいいわけではなく、現場でシステムを使う人たちの課題解決にどう寄与できるかという発想は不可欠で、そのためにオペレーターはもちろんのこと、開発や品質保証といった他部門の人と協業していく面白さも味わえます。モノづくりへの先進テクノロジーの活用は今後ますます必要とされていくため、他拠点や海外拠点も含めて活躍のフィールドはさらに広がっていくでしょう。
成長したこと/挑戦したいこと
入社3年目に海外勤務を経験しました。赴任先はタイです。語学力に自信がなかったことから不安は大きく、実際に現地の方とのコミュニケーションには苦労しました。しかし根気強く説明することで次第に意思が通じるようになり、真正面からぶつかれば壁は乗り越えられるというメンタリティを身につけました。私にとって貴重な経験となったので、いずれ再び海外駐在にチャレンジしたいと考えています。また、現在はフィルム製品のラインの担当ですが合成系や成形加工系の製品ラインにも興味があり、さらには管理系や経営系の業務にもテクノロジースキルを活かせたらと思います。
活躍する社員 02
計算科学を、会社の競争力向上の源泉とする。
金田一 麟平
融合製品開発研究所 計算科学・情報センター
2016年入社 工学系研究科 化学システム工学専攻 修士
金田一 麟平
融合製品開発研究所 計算科学・情報センター
2016年入社 工学系研究科 化学システム工学専攻 修士
CAREER
融合製品開発研究所 計算科学・情報センター
計算科学・シミュレーションを用いた研究開発支援。
INTERVIEW
現在の仕事内容
製品開発競争が激化する中、開発のリードタイム短縮に大きく貢献することから、当社は計算科学分野の人材を重要視しています。私自身、会社説明会で「計算科学を学んだ方を求めています」とのいう言葉に会社から必要とされていると感じたことが、入社の決め手となりました。現在は素材の製造工程を対象にシミュレーションを用いてプロセスの開発・効率化の支援をしています。開発の中では実験だけでは解釈が難しい現象が多く、シミュレーションによる可視化・現象解明によって開発を支援することが、私に課せられたミッションとなっています。
取り組んでいる仕事の魅力
社内には計算科学・情報科学に関心のある人が多いと感じており、具体的な解析業務を依頼されるだけでなく、シミュレーション技術をどのように活用できるかと相談される機会も多いことから、開発の初期段階から課題解決に協力できる点が面白みです。受け身ではなく主体的な姿勢で計算科学を切り口に多様な製造プロセスに触れ、議論することで、私自身もモノづくりに貢献している実感が得られます。また部署内では多様な分野の専門家に囲まれており、常に知的好奇心を刺激されながら、新しい発見に出会うことができる環境です。
成長したこと/挑戦したいこと
後輩社員への指導をきっかけに取り組むようになったのが、開発現場の技術者がシミュレーション技術を直接使えるようにするプラットフォームの実現でした。テーマ立案から成果までの一連の流れを、当時新人だった後輩と一緒に追求した経験は、とても面白いものでした。現在はそのプラットフォームの横展開に挑んでいるところです。計算科学は細分化が進んでいますが、今後は広い視野でそれらを統合的に捉え、ソリューションを提供できる技術者でありたいと考えています。計算科学が企業の競争力の源泉になりつつある今、会社の開発力・競争力にさらに貢献していくことが今後の私のテーマです。
※社員の所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。