技術系
電気・電子工学・制御工学系
設備の安定稼働や技術開発を支え、あらゆる面でモノづくりを支える。
業務の魅力
多様な電力設備の稼働を支える。
設備の稼働に不可欠な分野であり、自社の水力発電による電気の送電・変電から設備の制御・計装・保守保全まで、強電・弱電の両分野に携わります。自分の手掛けた設備が実際に動く瞬間は、何にも変えがたい喜びです。レゾナックの電力設備は、種類が多く規模が大きいという魅力があります。
モノづくりを支える技術を生み出す。
電力設備を支えるだけでなく、製品化に向けたプロセス技術開発や半導体パッケージ技術開発といったモノづくりに貢献する分野にも取り組んでいます。電力設備の多様さや規模の大きさだけでなく、担当する業務の幅広さも他の化学メーカーに類を見ない特徴の一つです。
電気技術に精通した人材になれる。
種類が豊富で規模が大きい電力設備やモノづくりを支える分野への取り組みを、少数精鋭の電気技術者が支えることで、当社の安定した生産活動が成り立っています。さまざまな知見や経験を積み重ね、電気技術に精通することができます。
製品・技術事例
石油化学品
身の回りのあらゆる製品の原料となる石油化学品。広大なケミカルプラントで、スケールの大きなビジネスに携わることができる。
半導体材料
最先端の半導体産業を支える各製品は、お客様の要求品質を満たす合成・製造プロセスが不可欠。最先端かつスピード感が必要な事業に取り組める。
黒鉛電極
世界中に高品質の電極を提供し続けるための技術開発を行う。日常的に海外の拠点との技術交流があり、グローバルを舞台に活躍できる。
関連事業・プロジェクト
動力
ケミカルプラントでは高電圧の電気の管理が不可欠。また水力発電をもつ事業所では発電、送電、変電も含めた電気のエンジニアとして活躍できる。
半導体実装プロセス技術
半導体材料を使いこなす技術として半導体パッケージ実装プロセス技術開発を行う。半導体メーカー・半導体装置メーカーとも協働し、次世代半導体実現に向けたプロジェクトを推進。
スマートファクトリー(工場の自動化)
生産現場への情報技術導入やロボットの活用を通して、プロセスの効率化・少人化に向けたプロジェクトを推進。電気・電子工学の知識を中心に新たなスキルを伸ばし、スマートファクトリー実現に向けた業務に取り組む。
活躍する社員 01
先端材料の開発に、プロセス側の視点で貢献する。
板垣 圭
情報通信開発センタ パッケージングソリューションセンター
2016年入社 電気電子情報工学専攻 修士
板垣 圭
情報通信開発センタ パッケージングソリューションセンター
2016年入社 電気電子情報工学専攻 修士
CAREER
情報通信開発センタ パッケージングソリューションセンター(つくば)(※1)
FOD(※2)のプロセス評価を担当。
※1 新川崎へ移転。
※2 FOD(Film over die):スマートフォン中のメモリパッケージに使用されるチップ/基板間を接着するフィルム。
情報通信開発センタ パッケージングソリューションセンター(新川崎)
SDBG(※1)やDBG(※2)の最適化検討を担当。
※1 SDBG(Stealth Dicing Before Grinding):レーザステルスダイシングした後、裏面研削によりチップを分割するプロセス。
※2 DBG(Dicing Before Grinding):先にウェハをブレードでハーフカットした後、裏面研削によりチップを分割するプロセス。
五井事業所 機能性保護フィルム開発部
高放熱DAF(※)の開発や顧客要求特性に合わせた組成の改良や物性評価などを担当。
※高放熱DAF(Die attach film):チップ/基板間、チップ/チップ間の接着に使用されるフィルムに放熱機能を付与させたもの。
情報通信開発センタ パッケージングソリューションセンター(新川崎)
高放熱DAFを担当。
INTERVIEW
現在の仕事内容
スマートフォンなどのメモリに欠かせない半導体用接着フィルムの開発に携わっています。現在担当しているのはコントローラを埋め込むためのFOD(Film over die)と呼ばれるフィルムの開発です。私はこのフィルムを使用した組立工程の際に発生する不具合の解決や新規プロセス提案などを行っています。半導体メーカーから認定をいただくには材料の物性や特性だけでなく、プロセス面からの貢献も不可欠といえます。このようにプロセス技術や生産技術、シミュレーション技術など、機電系出身者が活躍できるフィールドの多いことは当社の大きな魅力です。
取り組んでいる仕事の魅力
材料面の課題解決を担う開発部と連携しながらお客様からの改善要求にお応えしていくのですが、この時点でまだ世に出ていない製品を開発部、営業、お客様と一体となってつくりあげていくことに非常にやりがいを感じています。次世代型デバイスの開発の一端を担っており、何が正解か分からない中、自分の取得したデータや考え方が新たな製品に反映される醍醐味があります。新しいスマートフォンが登場して、その中に数年前に自分が担当した接着フィルムが採用されていることを知ると、あのときの仕事の成果が社会貢献につながったという実感が得られます。
成長したこと/挑戦したいこと
入社4年目から1年間、開発部に配属され材料開発の仕事を担当しました。化学の知識をほとんど持たない状態での異動でしたので不安が先立つばかりでしたが、結果として材料知識などを新たに吸収でき、大きな成長につながりました。現在も開発部と検討を進める際に当時の知識を活かすことで、より深い議論ができていると感じます。材料開発からプロセス評価までを経験できたことで、自身の可能性を広げることにつながりました。今後は“プロセスのことなら板垣に聞こう”と真っ先に声がかかる人材を目指します。そのためにもどんな要求にも臆することなく取り組み、信頼を積み重ねていきたいと思います。
活躍する社員 02
幅広い電力設備に精通した人材になりたい。
吉原 和希
大町事業所 技術部 兼 製造統括部 電気課
2015年入社 自然科学研究科 情報電気電子工学専攻 修士
吉原 和希
大町事業所 技術部 兼 製造統括部 電気課
2015年入社 自然科学研究科 情報電気電子工学専攻 修士
CAREER
大町事業所 工務部 動力課
高調波抑制設備の検討や余剰蒸気の有効活用法の検討を担当。
大町事業所 工務部 動力課
自家用水力発電所の更新工事、高圧キュービクル更新工事を担当。
カーボン事業部 大町事業所 工務部 動力課
黒鉛電極焼き上げ用整流器電源設備の更新を担当。
カーボン事業部 大町事業所 工務部 動力課
設備導入コスト削減のための海外電力設備の国内導入の検討を担当。
大町事業所 技術部 兼 製造統括部 電気課
海外製電炉向け運転最適化ソフト導入支援、受電用変圧器更新工事、黒鉛化炉用電源更新プロジェクトなどを担当。
INTERVIEW
現在の仕事内容
私の所属する事業所には製品を焼き上げるために、大人の身長の何倍もある大型の黒鉛化炉用電源設備があります。現在私が取り組んでいるのはこの電源設備の更新プロジェクトです。製品の焼き上げは電源の出力を調整しながら行います。つまりこの電源でうまく焼けるかどうかが製品の良否を左右することにもつながるため、プロジェクトの重要度は非常に高いと言えます。当社には大規模で多様な電力設備があり、これを少人数の電気技術者が維持、更新することによって安定した生産活動が実現できています。この高い技術力が大きな誇りです。
また、昨年の2月に50%の株式を取得したAMI automation(以下、AMI)という海外の会社の開発する電炉向け運転最適化ソフトの導入支援を行っています。このAMIの運転最適化ソフトは、AIを使って電気炉の運転パフォーマンスを向上させるものです。海外での導入事例はとても多いのですが、日本ではまだほとんど導入されていません。そこで私はこの製品を日本へ導入する際の技術的な支援と、日本国内のお客様の会社へ訪問して、広く知っていただくというミッションを与えられています。
取り組んでいる仕事の魅力
高電圧を扱う研究をしていた私が電力会社ではなくて化学メーカーを選んだのは、より多くの電力設備に携われると感じたからでした。数ある化学メーカーの中でも当社は所有している電力設備の種類が多く、規模も大きいことが魅力でした。現在は数少ない電力人材の1人として重要な設備の更新や改造に携わっています。自分の手がけた設備が実際に動いた瞬間の達成感は大きく、「この設備は自分が手がけたんだ」という実感こそ一番のやりがいです。事業所には3つの水力発電所、大電力を使う受電設備と大型の整流器電源設備があり、これだけ幅広く規模の大きい設備に携われるのは、電気設備技術者として冥利に尽きます。
また電炉向け運転最適化ソフトの導入支援については、AIやDXといった最新のキーワードに多く触れることのできる業務であること、そしてお客様と海外技術者の間に入ることも多いので、グローバルに活躍できることも魅力です。
成長したこと/挑戦したいこと
これまで水力発電設備をはじめとして、さまざまな電力設備の更新や改造に携わってきました。一方でまだ携わったことのない電力設備もあります。それが火力発電所です。今後は火力発電所のある事業所に行き、運転や更新に関わりたいと考えています。もちろん水力発電についても運転管理などまだまだ勉強が必要です。それらについての研鑽も積んでいき、将来的には幅広い電力設備に精通する人材を目指します。私の上司は文字通り電力設備のエキスパートです、その姿がこれからの目標です。
活躍する社員 03
ワクワクを大切に、プラントの運転を支える。
吉津 学
大分コンビナート 工務部 計装グループ
2012年入社 工学研究科 電気電子情報工学専攻 修士
吉津 学
大分コンビナート 工務部 計装グループ
2012年入社 工学研究科 電気電子情報工学専攻 修士
CAREER
大分コンビナート 工務部 計装グループ
休止設備であった「酢酸エチル生産プラント」の大規模改造工事を遅滞なく完遂。
大分コンビナート 工務部 計装グループ
技術開発部が計画した複数のラボ装置立ち上げに貢献。「エチレン生産プラント」の4年に1度のSDM工事(※)を遅滞なく完遂させる。
※Shut Down Maintenance:設備を短い期間停止させて実施する保全・修繕作業。
大分コンビナート 工務部 計装グループ
既存設備を「1,3-ブタンジオール生産プラント」に改造する大規模改造工事を遅滞なく完遂。
大分コンビナート 工務部 計装グループ
製品中に含まれる不純物濃度を推算する、AI技術を活用したシステムを内製で開発・導入。
INTERVIEW
現在の仕事内容
大分石油化学コンビナートでは原料となるナフサなどを炉で分解し、エチレンやプロピレンなどの石油化学基礎製品を製造しています。私は計装グループに所属し、新規設備の建設や既存設備の改造工事に携わっています。仕事で重要なのは化学プロセスへの理解です。理解が足りないことで後々問題が起こりかねませんし、反応プロセスを理解した上でより良い制御方法を提案することが求められるからです。そのため製造からの依頼を単純にこなす保全部隊としてではなく、より優れた設備を実現するために現場に対して能動的に関わりながら解決策を立案することを心がけています。
取り組んでいる仕事の魅力
仕事をする上で常に意識しているのは、“ワクワク”を忘れないことです。どんな仕事も面白さがなければ最高のパフォーマンスを発揮することは難しく、自分でワクワクのポイントを探すようにしています。例えば新しい技術に触れたときは、これを導入することで製造や保全にどんなメリットが生まれるかを想像するとワクワクしますし、製造現場が困っていることを解決するため、計装的な視点で改善案を摸索することもワクワクしますね。背景にあるのは仕事をエンジョイしようという姿勢ですが、それが“興味を持って仕事に臨む”ことにつながるのだと思います。
成長したこと/挑戦したいこと
工務部はプラントの運転を支える“縁の下の力持ち”のような存在です。今日もトラブルなく安定して設備が稼働しているのは工務部が日夜保全に取り組んでいるためであり、そこに誇りと使命感を持っています。今後は自社開発でのAI技術活用を進めたいと考えています。具体的にはポンプなどの回転機器の異常予兆検知や、プラントの運転に関する将来像予測などに活用できたらいいですね。かなりチャレンジングな目標ですが、ワクワクを忘れずに、必ずや良い成果を出して当社全体に展開していけるように頑張りたいです。
活躍する社員 04
多くの関係者と積極的に連携し製造の課題解決に挑む。
小針 未由紀
下館事業所 ディスプレイ材料製造部 実装フィルム課
2010年入社 電気電子情報工学専攻 修士
小針 未由紀
下館事業所 ディスプレイ材料製造部 実装フィルム課
2010年入社 電気電子情報工学専攻 修士
CAREER
山崎事業所 生産技術(合成グループ)
電気機能材料の生産技術。新製品・物量増対応のための現場改善、釜制御プログラム導入など設備投資を担当。
下館事業所 生産技術(フィルムグループ)
異方導電フィルム(アニソルム)のプロセス開発や原価低減、後工程合理化などを担当。
下館事業所 製造(ディスプレイ材料製造部)
異方導電フィルム(アニソルム)の製造主任。安全、品質、業績値(歩留)、人員の管理などを担当。
INTERVIEW
現在の仕事内容
回路間の電気を接続する異方導電フィルム「ANISOLM」(アニソルム)は世界シェアの半分を占める製品です。私はその製造部門の管理を担当しており、品質トラブルや納期トラブルを防ぎ、安全で働きやすい職場をつくるというミッションのもとで業務に取り組んでいます。ディスプレイ材料として使われているアニソルムには、ディスプレイ製品の進化に伴ってより高度な塗工技術、切断技術が求められています。世界シェアの半分ということは、単純に考えてスマホ2台のうちの1台には使われていることになり、業務を通じてアニソルムの安定供給に貢献していることは私の誇りです。
取り組んでいる仕事の魅力
製造ではより高品質な製品を生産することに全力を尽くしています。その目標に向かい、開発や品質保証など多様な部署を巻き込んで進めていく中で得られる経験や知見は、私の成長につながっていると感じます。現場で働くオペレーターの皆さんと力を合わせ、課題を乗り越えながら生産を進めていくことが大きなやりがいです。私は電気の知識を活かしたいと考えて、化学メーカーでありながら電気・機械の分野における多種多様な製品を取り扱う当社に入社しました。若いうちから仕事を任せられ、さまざまなことにチャレンジできる風土は当社の大きな魅力です。
成長したこと/挑戦したいこと
入社当初は生産技術に配属され、反応釜を自動で制御するソフトの設計や導入を担当しました。その後自ら異動を希望。生産技術から製造へと職種そのものが変わりました。技術の専門家から製品の専門家へと立場が変わったことで、自分自身も視野が広がったと感じています。また、上司は私のキャリアプランについて気軽に相談に乗ってくれるので、頼りがいがあります。今後も将来のキャリアについて考えながら、人とのつながりを大切にさまざまな仕事に挑戦していきたいです。
※社員の所属およびインタビュー内容は、取材当時のものです。