設備安全
設備事故ゼロを目指して
発生した設備事故に対する本質的な安全を目指した改善のために、事故分析及びリスクアセスメントを実施し、再発防止対策を計画、実施することで、未然防止に努めています。
実績:国内グループにおける設備事故件数
旧 昭和電工
- 2019年:10件(火災 3件、漏洩 5件、変形・破損 1件、爆発1件)
- 2020年:4件(火災 2件、漏洩 1件、変形・破損 1件)
- 2021年:4件(火災 0件、発煙1件、漏洩 2件、変形・破損 1件)
いずれも人的被害のない軽微なものです。
旧 昭和電工マテリアルズ
- 2019年:9件(火災 6件、漏洩 2件、変形・漏洩 1件)
- 2020年:7件(火災 6件、漏洩 1件)
- 2021年:3件(火災 3件)
いずれも人的被害のない軽微なものです。
保安確保の取り組み
当社は、設備安全にかかわる保安力向上を目指し、過去の事故・トラブルを解析して再発を防止する “創る安全”活動※を推進するとともに“制度、感度、風土”の継続的改善を進めています。
設備設計、運転、保全、工事、作業などのあらゆる場面において実施する各種リスクアセスメント結果をもとに、リスク低減策を計画、実施、評価、改善を行う、リスクベースのマネジメントシステムの実効性をより高めるため、既存のマネジメントシステム及びリスクアセスメント手法の改善を行っています。各種審査会や事故事例の水平展開を通じ、安全確保に努めています。
- 設備事故未然防止のための本質安全設計、変更管理の確実な実施
- 事故災害防止のための予防保全、時間基準保全と状態基準保全を実施
- 有害性や事故発生リスクの高い化学物質の取り扱いについて審査の実施
- 社内発生事故の本質原因解析と再発防止策の実行
- 社内外事故事例に基づく事故未然防止のための水平展開実施
安全感度力向上を目指し、安全に関する知識・技術について職能別、階層別の教育体系の見直しを進めています。
安全文化の醸成のための諸施策を実施しています。
- ※ “創る安全”活動:社内外の過去の事故・災害を解析し、得られた教訓を“創る安全チェックリスト”としてまとめ、リスク抽出の視点や教育資料として活用することで繰り返し事故を防止するための取り組み
事故および自然災害への対応
当社は、地震・台風・大雨など自然災害発生時において人命最優先の取り組みをしています。さらに当社製品の供給が社会全体に与える影響および供給責任の重要性に鑑み、リスクアセスメントを実施し、被害の予防および緩和対策を実施しています。特に耐震については、人命尊重の観点から耐震対策を実施すべき設備・建屋を抽出し、効果的な耐震対策を推進しています。事故や自然災害発生により、当社全体への影響が懸念される場合、社長を本部長とした非常対策本部を設置するとともに、本社スタッフ部の行動を含めた有事対応体制を「保安防災管理規程」をはじめとした社内規程で定めています。各拠点においても「保安防災管理規程」に基づき、緊急時対応組織、アクションプランを定め、有事に備えた定期的な訓練を実施しています。
事業領域が拡大する中、当社は今後も国内外において災害に強い事業体制を構築します。各製品・事業特性を考慮し策定されているBCP(事業継続計画)は、リモートワークへの移行など環境変化に対応した改訂を進めています。さらに教育訓練による課題の明確化・改善を通じて、事業継続を確実に実施できるマネジメント活動を推進していきます。
2021年7月に大分コンビナートにて、”リスクと安全管理”教育を実施しました。参加者は、それぞれの業務へ戻った時に実践的な対応ができるよう、グループワークを通して、危険源抽出からリスク評価、その対応策、システム的安全管理について理解しました。

大分コンビナートでのリスクアセスメント教育
TOPICS大分コンビナートで地震・津波想定訓練を実施
大分コンビナートでは、2020年9月に大分県が行う地震・津波想定避難訓練に合わせ、地震・津波の想定訓練を実施しました。従業員は地震発生を知らせる訓練放送を合図に、地震対応の初期行動訓練を実施したのち、所定の避難場所へ急いで避難しました。その後、各自に配付されている安否確認用QRコードをタブレット端末で読み取る安否確認訓練を実施し、一連の対応を確認しました。

タブレット・QRコードによる
安否確認の様子
TOPICS東長原事業所で緊急事態対応訓練を実施
2020年12月、東長原事業所において火災・爆発・有害物質漏洩などの緊急事態に備えた共同防災訓練を実施しました。本訓練は会津若松消防署十文字出張所にご協力いただき、例年春と秋に実施していますが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、通常より規模を縮小し、製造課と非常時組織本部班のみが参加しました。
12月に行ったため、路面の積雪や凍結箇所があることに加え、限られた人員で行う変則的な訓練でしたが、情報伝達や現場の状況確認なども順調に進み、日ごろの訓練の成果を発揮できました。このような状況下での訓練は初めてでしたが、今後も夜間時想定などを取り入れ、あらゆる状況に備えた訓練を実施し、緊急時対応能力向上に努めていきます。

製造課コントロール室での
訓練の様子