安全・衛生マネジメント

価値創造への使命

安全は製造業であり続けるための資格です。レゾナックはグループ一体となって安全基盤と安全文化を構築し、事故災害ゼロに向けた安全活動をグローバルに推進します。

取り組み方針

当社は、『安全は全てに優先する』の基本理念のもと、従業員、協力企業、コントラクターなどのパートナーを含めたすべての働く仲間の安全と健康を確保し、安心して働ける職場づくりを目指します。
2023年に制定した管理者や従業員の安全行動規範と安全行動10則については、eラーニングなどを用いて、グローバルにおける浸透を図っています。これにより職位に応じた責任に基づいた安全行動を実践し、災害ゼロ達成の取り組みを進めます。

「従業員の安全行動規範」

  1. 1. 私たちは、安全を最優先で行動します。
  2. 2. 私たちは、災害を未然に防止するために関係法令、ルールを遵守します。
  3. 3. 私たちは、業務ごとに定められた手順に従い、安全な作業を実施します。
  4. 4. 私たちは、安全に関する知識と技能の習得に努め、より安全な作業を実践します。
  5. 5. 私たちは、健全で活発なコミュニケーションをとり安全・安心な職場づくりに努めます。

「安全行動10則」

  1. 1. 危険予知と指差し呼称を徹底します。
  2. 2. 作業と操作は手順を守ります。
  3. 3. 異常時はただちに上司へ報告します。
  4. 4. 動いている機械や設備などには手を出しません。
  5. 5. 機械設備・安全装置は必ず点検します。
  6. 6. 決められた保護具を着用し工具・機材を正しく使います。
  7. 7. 高圧ガス・危険物・有害物と電気は正しく取り扱います。
  8. 8. 荷物の運搬・保管は決められた積み方・重量を守ります。
  9. 9. 共同作業は合図を決め、互いの声掛けで確認します。
  10. 10. 職場はいつも整理・整頓・清掃し清潔を保ちます。

推進体制

レゾナックの労働安全衛生管理の最高責任者は代表取締役社長であり、事業部・事業場ごとに環境安全責任者を配置の上、安全衛生管理に取り組み、本社スタッフ部が支援する体制をとっています。経営陣との安全に関する情報共有、そして経営陣から全社への指示は、原則隔週開催される安全会議にて行われ、各事業場に展開されています。また、各事業場では、事業場長と環境安全責任者が中心となって、環境安全行動計画として立案された内容に基づき、労働安全衛生に関する活動を推進しています。

労働安全衛生に関する労使協議については、社長をはじめとする会社の代表者と労働組合の代表者が参加する労使経営会議を行っています。また、各事業場では労働安全衛生法に基づいた安全衛生委員会などを設置し、会社と労働組合のメンバーが安全衛生に関するディスカッションや職場のパトロールを行うなど、労使一体となった安全・健康の促進活動に取り組んでいます。

労働安全衛生マネジメントシステムの運用

レゾナックでは拠点ごとに“労働安全衛生マネジメントシステム”の認証を取得し、事業場内の労働安全衛生に関するリスクを適切に低減・管理するとともに、マネジメントシステムを継続的に改善することで、労働災害発生の可能性やそれに伴う経営リスクの低減を図っています。このシステムは、外部認証機関により定期的に維持・更新審査を受審し、最新化を図っています。また運用に当たっては、事業場一体となってPDCAを回すことにより、活動をより活性化させるように取り組んでいます。

長期ビジョン実現に向けた戦略

2030年のありたい姿と状況

  2030年のありたい姿 取り組むべき課題 2023年実績 2024年計画
安全文化の醸成 トップのリーダーシップのもと、相互啓発型の安全文化が浸透している
長期の課題
  • 労働災害、事故件数ゼロの実現に向けて、高い安全感度とスキルを持つ人材の育成
直近の課題・問題意識
  • レゾナックグループの安全文化・基盤の確立
  • 事故災害ゼロ職場の要件明確化とそれを達成する手段の構築
  • 他事業所の取り組みを学び合う交流会やグローバル活動発表会を実施
  • 対話型安全巡視(SCP)を展開
  • 安全活動を評価体系へ組み込み
  • 安全の役員評価への組み入れ
  • 安全宣言の実施とその行動の賞与、業績へのプラス評価
  • 対話型安全巡視(SCP)活動の拡大、高度化
安全基盤の確立 グローバル統一のリスクベース安全管理システムが、事故災害発生予防に有効に機能している
  • プロセス安全を織り込んだ環境安全マネジメントシステムの運用開始
  • 安全データ管理システムの要件明確化
  • グローバル安全基準および各種安全ガイドラインの整備
  • 環境安全支援システムの構築
安全活動の活性化 全ての従業員が安全に関して高い感度とスキルを保ち、全てのサイトで安全活動が活発に行われている
  • 安全モデルライン構築と安全活動のガイドライン作成着手
  • 安全行動規範、安全行動10則教育実施
  • 無事故無災害事業所の解析とベストプラクティスの展開
  • 安全モデルラインを活用した改善と学びの機会の創出
  • 製造拠点間での安全相互啓発活動の推進
  • SCP=Safety Communication Program管理・監督者が現場パトロールを実施し、よい行動を賞賛しながら不安全行動を指摘し、共に問題を解決していく相互啓発型活動。

非財務KPIの目標と実績

レゾナックは、サステナビリティを全社戦略の根幹と位置づけ、3つのサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を定義しています。安全・衛生においては「責任ある事業運営による信頼の醸成」に紐づく非財務KPI・施策を定め、重点的に取り組むことで長期ビジョンの達成を目指します。

重要項目(KPI) 2025年目標 2023年実績
安全文化の醸成 事故災害ゼロに向けた安全文化の確立
  • 相互啓発型安全文化醸成プログラムとしてSCPを国内全事業所、中国拠点で展開
  • 安全活動を評価体系へ組み込み
  • グローバル安全活動発表会で良好事例の共有と表彰実施
労働災害 重大労働災害ゼロ(連結、協力企業含む) 重大労働災害1件(連結、協力企業含む)
休業災害度数率 0.1以下(国内連結) 0.36(国内連結)
設備事故 重大設備事故ゼロ(連結) 重大設備事故1件(連結)

安全衛生教育

労働災害の撲滅、また、ベテランの退職や人の入れ替わりによる安全・環境管理の劣化を防ぐため、管理者・監督者及び作業者の安全感度向上は喫緊の課題となっています。事業場ごとに安全教育の年間計画を作成・実行するとともに、教育の浸透度の把握に努めています。また、協力企業の災害撲滅に向けて、協力企業の教育カリキュラムの支援を計画的に実施しています。
以下は、本社が主催した労働安全関連研修(国内)です。事業場からの出席者は、研修内容を各職場に持ち帰って安全活動に活かしています。

本社主催 2023年:労働安全衛生関連研修会(国内)出席者数

開催日 研修会名 対象者 出席者数
2023年3、9月(2回) ISO14001内部監査員研修 事業場希望者 56
2023年4、10月(2回) ISO45001内部監査員研修 事業場希望者 59
2023年5月 SCP研修会 環境安全責任者 72
2023年5、11月 環境安全法令研修会 事業場希望者 180
2023年11、12月(2回) 班長スキルセミナー研修 班長、班長候補者 43

TOPICSリージョン交流会

2023年は、北中米、中華圏、アセアン地域で、レゾナック本社と現地工場から集まった環境安全担当者が交流するリージョン交流会を開催しました。お互いを知るとともに、良い事例や困りごとの共有を図りました。