実験その1 石けんでロウソクをつくろう

石けん水にクエン酸などの酸性の液体を加えると、石けん水が分解してロウソクの素となります。どんな変化がみられるかな?

準備するもの

【左上写真サイズのろうそく1個分】
無添加石けん1個(成分に石けん素地100%と表示されているもの)・クエン酸約8g(10mlの水にとかす)・お湯・おろし金・大きめのビーカー(プラカップでも可)・ボウル・タコ糸・ガーゼ・小さめのアルミカップ

作り方

手順1
石けん5gをおろし金で粉々にし、50mlのぬるま湯(おふろのお湯の温度くらい)を加えて石けん水をつくる。おろし金は使い終わったらよく良く洗う。

おろし金を使う時は注意してね!

手順2
石けん水にクエン酸水を3回くらいに分けて加え、よくかき混ぜ、浮いてくる固形物をすくう。

手順3
すくったもの(=ロウソクのもと)を二重にしたガーゼの上に移し、ガーゼに包んだまま水ですすいでから、よく絞って水分を取り除く。

手順4
すくったロウソクのもとをアルミカップに移し、ボウルなどにいれた70℃くらいのお湯に漬けて、あたためて溶かす。

手順5
ロウが透明になったらカップを取り出し、真ん中にタコ糸を付け、冷やして固まったら出来上がり!

やけどしないように気を付けてね!

この実験に使用するものについて

クエン酸

みかんやレモンといった柑橘類などに含まれる酸味のある=すっぱい成分です。
この実験ではクエン酸の濃度が濃くなりますので、触るとピリピリするかもしれません。 手に着いたり、目に入ったりしたときは水で数分間注意深く洗いましょう。

豆知識

なぜ石けんからロウソクができるの?

石けんは、アルカリ性の脂肪酸ナトリウムを成分としています。これにクエン酸水などの酸性の液を加えると、脂肪酸と水酸化ナトリウムに分解され、水に溶けない脂肪酸(油分)が固形物として遊離します。この脂肪酸が今回のロウソクのロウです。
ロウソクのロウには石油由来の成分のものと、植物から取り出した天然由来のものの2種類があります。現在市販されているロウソクは比較的安価な石油由来のロウが主流であり、今回の実験のロウとは成分が異なります。