レゾナックナウ

半導体を信じますか?

2024年02月21日

第三回目は「半導体を信じますか?」。半導体はスマートフォンや自動車など、人々の生活のさまざまな場面で活用されており、次世代のテクノロジーの発展とも密接に関わっています。

そんな半導体/電子材料事業を中核として集中的な投資を進め、世界トップクラスの機能性化学メーカーを目指しているレゾナック。社長の髙橋は、日本の半導体産業をどう捉えているのか?裏側に隠されたホンネを紐解きます。

2023年1月に昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧・日立化成)が統合して生まれたレゾナック。本連載「社長•タカハシ 本音のホンネ」では、代表取締役社長・髙橋秀仁の歯に衣着せぬ発言の裏にある「本音のホンネ」をご紹介します。

タカハシの本音の「ホンネ」は?

「半導体を信じますか?」

これは髙橋が投資家の方々に最初に聞いていることの一つです。半導体の市場は、好不況の波はあれど、長期的に見れば必ず伸びていくと言われています。そんな半導体産業のポテンシャルを信じ、覚悟を決めている髙橋は、「今後、半導体材料の分野をコア成長事業として伸ばしていくことに迷いはない」と語ります。

この言葉には、「レゾナックは、半導体関連事業を中核に据え、これからも挑戦していく。だからこそ、半導体産業の成長を信じている投資家の方たちには、私たちは良い会社であるはずだ」という思いが込められています。

そして、髙橋はこう続けます。

「日本の製造業全体で見ても、日本企業が勝ちやすい分野は、特定の機能を持つ『機能性材料』です。機能性材料は、1つひとつの市場が大きくなく、作るためのすり合わせの難易度が高いので、中国やアメリカの企業があまり参入しないんです」

旧昭和電工と旧日立化成が統合して生まれたレゾナック。両社の特徴としては、原材料に強い旧昭和電工の「作る化学」と、半導体メーカーへ高機能品を提供し、半導体材料で高いシェアを持つ旧日立化成の「混ぜる化学」です。2社の強みが融合することによって、半導体メーカーが要求する性能を原材料まで遡って一気通貫で開発できるようになりました。

この強みを生かした例として、半導体パッケージ用プリント配線板材料の「銅張積層板」という世界シェア一位の製品があります。これは、銅箔とガラスクロスと樹脂を貼り合わせて製造しますが、樹脂は旧昭和電工で分子から設計することができます。ほかにも、半導体のウェハーを磨く「CMPスラリー」という製品も、旧昭和電工がセラミックス事業を持っているので、粒子の分子設計から行えます。

このように、これまで築き上げてきた両社のノウハウや技術をすり合わせて、“化学反応”を起こす。今回、紹介した「半導体を信じますか?」という言葉の裏側には、髙橋の覚悟とも言える「ホンネ」が隠されています。

髙橋の口から、次はどんな言葉が飛び出すのでしょうか?

動画でより詳しく!

髙橋秀仁プロフィール

1962年、東京都出身。三菱銀行(現・三菱UFJ銀行)、日本ゼネラル・エレクトリックなどを経て、2015年に昭和電工入社。常務執行役員などを経て、22年1月に社長就任。23年1月レゾナック・ホールディングス発足に伴い現職。

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