腐敗防止
基本的な考え方・方針
当社は、すべてのステークホルダーの期待を真摯に受け止め、誠実に約束を履行することが私たちのビジネスの基本であると考えます。そして、いかなる国・地域であろうとも、背任、権限の濫用、影響力を不当に行使した取引の強要、贈収賄、横領、隠蔽、司法妨害およびマネーロンダリングなどの汚職や腐敗その他の不正や反社会的行為を排除します。
これら「反腐敗・汚職防止」「競争法の遵守」の方針については、“私たちの行動規範”の中で明確に示し、実践することを徹底しています。
贈収賄禁止法令の遵守と腐敗防止に向けて
公務員(政府・地方公共団体が実質的に支配する企業の役職員、公的国際機関の役職員、公職候補者などを含む)または民間企業の役職員への贈収賄やその強要・申込・勧誘などは、国の政治経済に腐敗を及ぼし、国際社会の持続的成長を妨げる行為です。当社は、“レゾナックグループ贈収賄防止に関するグローバルポリシー”を策定し、各国贈収賄禁止法令の遵守に関して、徹底して取り組んでいます。
また、国内外の当社従業員を対象にEラーニング“贈収賄の基礎”を公開し、これまで800名以上が受講しています。同Eラーニングでは、国内外の公務員などまたは民間企業の役職員から営業上の不正な利益を取得することを目的に直接または第三者経由で過剰な接待や贈答品の提供を行うことや、授受、癒着、ファシリーテション・ペイメントの支払いなどを行うことが各国贈収賄規制および当社のルールに反することを明示しています。また、贈収賄リスクを回避するためにどのように対応すべきかについて教育しています。
賄賂に該当しない便宜供与、無償利益供与または交際・接待に関しても、不当な利益を得る目的で行うと腐敗につながるおそれがあることから、その必要性を十分に検討した上で行い、取引先、関係先などから個人、職場宛ての金品の贈答を受けることを原則禁止としています。
具体的には、社内規程において不当な利益を得るためと疑われるおそれのある便宜供与、無償利益供与または交際・接待・贈答などの授受・供与を禁止し、かつ社交儀礼の範囲を超えた無償利益供与を行わないように上限金額と承認プロセスを厳格に定め、運用しています。 また、リスクが高い事業や取引に対する腐敗防止の取り組みを強化しています。特に官公庁との取引については、贈収賄行為(接待や贈答品の授受、癒着、横領など)に該当しないことを内部監査で確認しています。
さらに、サステナブル調達ガイドラインを通じて、当社の汚職防止方針(公務員への接待などの禁止、不適切な利益供与・授受の防止)についてすべてのサプライヤー、エージェント、コンサルタント、ディストリビューター含む仲介業などの中間業者へも周知徹底しています。そして、サプライヤーに対して実施するCSR自己診断では、腐敗のリスクについても評価し腐敗防止に取り組んでいます。
競争法遵守に向けて
公正かつ自由な競争の維持を目的とする各国競争法の遵守に関しては、2010年に策定した“同業他社接触ルール”の運用を通じて、日常業務におけるカルテルリスクを適切にコントロールしています。また、1999年から毎年“競争法遵守ヒアリング”により当社における遵法営業の実態を自主監査し、その結果をトップに報告しています。
また、「営業のための独占禁止法ハンドブック」「Antitrust Compliance Guideline」「Compliance Program of EU Competition Laws」などの 各種ガイドラインを発行し、当社における競争法遵守意識の底上げを図っています。
さらに毎年、競争法の外部有識者を招き、当社の営業関係者(ナショナルスタッフを含む)を対象とする“競争法セミナー”を開催しています(2020年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため開催中止)。