グローバルコンプライアンススタンダードと行動規範で、社内外から信頼される企業グループへ
2022年06月01日
当社はコンプライアンスを法令遵守だけでなく、ソフトロー(法的な拘束力がない社会的規範)も含めて捉え、国内外のグループ企業で働く方々の理解・行動に結び付ける活動を進めています。一人ひとりが倫理観を高め、それぞれの現場で意識を浸透させるために、今取り組んでいること、統合新会社として取り組んでいくことについて、コンプライアンスを担当する浮田、吉田よりご説明します。
(2022年6月1日 当社会議室にて実施)
──現在の業務内容を教えてください
私たちは、昭和電工マテリアルズも含めた昭和電工グループで働く一人ひとりが、法律や規則、ルールを違反しないための仕組みづくりを行っています。当社では、コンプライアンスの徹底に向けて、グループとして遵守すべき標準的な事項を示した、「グローバルコンプライアンススタンダード」の導入を準備しています。
また、現在、統合新会社としての新たな行動規範を策定中です。こうした取り組みを進め、みなさんのコンプライアンス意識向上を支援することで、コンプライアンス違反の発生防止につなげていきます。
サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)に対するコンプライアンスのKPI
──重要項目の一つ目「グループ行動規範の浸透」について教えてください。
現在、統合新会社としてのグループ行動規範を策定中です。行動規範は、守らなければいけない原則であるグローバルコンプライアンススタンダードの内容に加え、高い倫理観や、ソフトローまで、パーパス、バリューに基づいた共創型化学会社の従業員の行動の規範として相応しい内容にするべく進めています。昭和電工、昭和電工マテリアルズ両社に存在していた行動規範をベースに、両社の関連部門の従業員が集まり、検討しているところです。お客さまやお取引先だけでなく、従業員も含めたステークホルダーの皆さまに求められる内容を踏まえ、従業員一人ひとりが迷った時に、立ち返れるような行動規範を目指しています。
──重要項目の二つ目「グループグローバルコンプライアンススタンダード」について教えてください。
グローバルコンプライアンススタンダードの導入・徹底を進めていきます。事業活動に直接的に関わるコンプライアンスの主要な課題、「競争法遵守」「贈収賄防止」「反社会的取引防止」などについて、対応方針や体制をグループ共通の規則として体系化したものです。グローバル企業として国際社会から求められるコンプライアンス水準を充足するために整備すべき体制・業務プロセス等を規定しています。こうした取り組みが世の中にも認められれば、従業員の誇り・エンゲージメントにもつながります。従業員一人ひとりが理解し行動することが重要ですので、丁寧に説明し浸透させていきます。
グローバルコンプライアンススタンダードを全世界で同じように実行していくためには、共通する認識や理解が必要です。法律は国によって違いますが、ベースとなる概念にはあまり差はありません。そういった各法律の核となる部分のうち、当社に適合するものを規則として形にしていきたいと思っています。具体的には、私的独占の禁止や公正取引の確保に関わること、贈収賄や反社会的取引の禁止などです。
ただ単にグローバルコンプライアンススタンダードを定めるだけでなく、世界の主要な地域にて、弁護士による専門的な研修を定期的に実施しており、オンラインにより全世界からの参加が可能です。
──KPIである内部通報制度について教えてください。
内部通報制度は自浄作用として機能するだけでなく、リスクの芽を早期に摘み取ったり、高い倫理観を維持する事で企業文化を醸成する1つの重要なツールと位置付けています。そのため、内部通報件数をKPIに掲げています。通報件数の増加が、会社の風通しが良さと、内部通報制度の浸透度合いを測ると考えているからです。ポスター、冊子などを制作して認知活動を行っており、行動規範ハンドブックにも記載する予定です。
──コンプライアンス違反件数「ゼロ」を目標に掲げないのはなぜですか?
もちろんゼロにはしたいですが、まずは、上司や同僚に心配事などを相談できる、受け入れられている、という安心感を目指したいと思います。一人ひとりが迷った時に立ち止まってみたり、相談したり、相互に率直に注意しあったりと行動に表れてくれば、連鎖していき、結果として減少していくと考えています。
安全とコンプライアンスはすべてに優先します。私たちはコンプライアンス違反を防ぐ仕組みと制度をつくり、コンプライアンス意識を高め、相談しやすい環境づくりを推進していきます。
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