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対象業種xEVのTier1(インバータメーカー)、Tier2(パワーモジュールメーカー)
用途想定xEVに搭載されるインバータ用パワーモジュールの冷却器
xEVに搭載されるインバータでは、航続距離の伸長や燃費・電費向上のため、高出力化や小型化、軽量化が進んでいます。インバータを構成する部品の中でもパワーモジュールは、走行時に高温となるため適切な冷却が欠かせません。インバータの高出力化にともない、パワーモジュールの発熱量は増加します。そのため、冷却器には冷却性能の向上が求められますが、一方で小型化や軽量化といった要求とバランスをとる必要があります。
こうしたパワーモジュールの冷却に関する課題に対し、当社はアルミの材料、成形加工、接合の技術を基盤に、設計と解析の技術を組み合わせ、お客様の仕様に合った冷却器をご提案します。
パワーモジュールに取り付けられる冷却器の提案を支える当社技術の一例をご紹介します。
お客さまの課題解決に貢献する冷却器のご提案例を紹介します。
Cuヒートシンクは放熱性に優れますが、軽量化に課題があります。
Cuヒートシンクを比較対象に熱抵抗をシミュレーションしました。ヒートシンクのベースをCu/Al複合材に変えることで熱抵抗を下げられ、さらにAlフィンの配列を狭ピッチ化するとCuヒートシンク相当の熱抵抗が可能であることがわかりました(図1)。一方で重量は、Cuヒートシンク比で、3分の1~半分程度に軽量化できることがわかりました(図2)。
水冷システムにオープン型ヒートシンクを採用する場合、流路の取り付けにねじ締結が必要で、ヒートシンクのサイズがパワーモジュールを小型化する上でボトルネックとなります。
単位面積当たりの放熱性と圧力損失のバランスをとるため、Cu/Al複合材ベースに狭ピッチのAlフィンを配置します。さらにクローズド型構造とすることで、冷却器をパワーモジュールと同サイズにできるので、パワーモジュールを含むインバータの小型化に貢献します。
Cuヒートシンクでは耐食めっきが必要ですが、フィン部分に均一にめっきを施す工程は煩雑であり、品質保証に課題があります。
実装面にCuを配し、フィンはAlで構成されます。冷却水に接する部位はAlなので腐食の懸念はなく、めっき工程は必要ありません。そのため、Cuヒートシンクと比べ、ヒートシンクのアセンブル工程を短縮することができます。
更新日:2024年3月15日
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