金型メンテナンス・オーバーホールとは?
目的・手順に加えてシートを金型に挟む洗浄方法についても解説

作者:友澤 秀喜
更新日:2022年10月27日

1. 金型のメンテナンスとは

金型の寿命を設計通りに延ばして、成形製品の品質を長期的に維持するには、成形加工終了後の金型の洗浄など日頃のメンテナンスと定期的なオーバーホールが不可欠です。成形加工作業を行うと、成形材料である樹脂の残渣や成形材料から発生するガスの汚れが金型に付着します。付着した汚れを洗浄しないまま放置すると、これらが固化して取れにくくなったり、空気中の水分を吸湿して錆や腐食の原因となったりします。作業終了後の金型の洗浄・拭き取りや錆止めスプレー塗布など日頃のお手入れのことをメンテナスといいます。

2. 金型のオーバーホールとは

金型を長期間にわたり連続使用すると、日々のメンテナンスだけでは落としきれない汚れが蓄積するほか、成形材料から発生するガスによって金型が変形してしまうこともあるので、金型の分解洗浄や消耗品の取り換えなどの作業が必要になります。金型に故障や不具合が出る前に、定期的に金型を分解して洗浄や部品交換などを行う作業のことをオーバーホールといいます。金型や成形材料によっては日頃のメンテナンスにおいても分解洗浄をする場合もありますし、メンテナンスとオーバーホールを含めてメンテナンスと呼ぶ場合もあります。
この記事では、作業終了後の洗浄・拭き取りなど、原則として金型の分解を伴わないお手入れをメンテナンスと呼び、金型を分解して行うお手入れをオーバーホールと呼ぶこととします。

3. 金型メンテナスとオーバーホールの目的・役割

金型メンテナスとオーバーホールの目的や役割は、金型の寿命を設計通りに延ばして、成形製品の品質を長期的に維持することです。
金型の寿命は、「ショット数」即ち金型を使った成形の回数で表されます。金型の使用目的に応じて材質選定や設計がなされます。試作用の金型なので100ショット程度の耐久性で十分という場合もあれば、大量生産のために100万ショットまで使いたい場合もあり、金型の寿命は設計と材質によってさまざまです。
精度の高い金型は、初期コストは高くなりますが、成形中に無駄な力を金型に加えることがなく、金型のひずみ発生のリスクを下げることができ、金型の修理をする回数も減って寿命が延びるため、ランニングコストが低く大量生産用の金型に向いています。また量産用の金型には金型鋼が使われることがほとんどであり、そのほか耐摩耗性の高い素材や割れに強い靭性の高い素材など、目的に合わせて材料が選定されています。
もちろんどのような金型であっても、ショット数による設計寿命はあくまで目安です。金型寿命を設計通りに延ばすには日頃のメンテナンスや定期的なオーバーホールは欠かせません。

4. 金型のメンテナンスの方法と手順・流れ

成形加工後の金型には、成形材料から発生する「やに」成分などの汚れやガスが凝集したデポジットなどが付着しており、キャビティとコアの表面或いは分割面に蓄積します。「やに」成分とは「ガスヤニ」とも呼ばれており、成形が終わった瞬間に、固まった異物が金型に付着している状態のことで、この「やに」成分によってガスの逃げ場がつまると、製品がショートショットになったりバリが発生したりする原因になります。またこれらの付着物が固化し、そこから空気中の水分を吸湿して錆びや腐食が進行することもあります。こうなると、成形品の表面品質や寸法精度が変動し、これによってもガスの逃げ場が不十分となってショートショットが起きる場合もあります。
金型をきれいな状態で保つには、作業終了後に柔らかい布やウェスに金型洗浄剤を含ませて汚れを拭き取ったり、金型クリーナーをスプレーして布やウェスで拭き取ったりした後、錆止めスプレーを塗布するのが一般的です。表面をきれいに保つことは、金型寿命を延ばすだけでなく、製品不良を減少させることにもつながります。金型クリーナーを使って「ガスヤニ」を除去することもあります。
なお成形材料が、半導体用途で使われるエポキシなどの熱硬化性樹脂は、材料によって上記の洗浄剤を含ませた拭き取りやクリーナーのスプレーだけでは十分に洗浄できない場合があります。そのような場合には、後述のオーバーホールで実施する分解洗浄のほか、メラミン樹脂による洗浄やクリーニングシートによる洗浄が提案されています。
また、金型加工技術の発展に伴い年々金型の形状が複雑になっているため、拭き取りでは汚れを落とせない部位の洗浄には、分解洗浄やクリーニングシートによる洗浄が必要となります。
下記に金型メンテナンスの代表的な手順について解説します。使用する成形材料や金型材質、或いは金型の使用目的によって、これらの手順を選択し組み合わせたり、一部の手順を省略したりします。

4.1. 手順1:金型洗浄剤・金型クリーナーによる洗浄

作業終了後に柔らかい布やウェスに金型洗浄剤を含ませて汚れを拭き取ったり、金型クリーナーをスプレーして布やウェスで拭き取ったりします。金型洗浄剤と金型クリーナーは基本的には同じ意味ですが、スプレーで塗布する金型洗浄剤のことを特に金型クリーナーと呼ぶこともあります。金型を洗浄するための洗浄剤は「水系」、「準水系」、「非水系」の3種類に分類されます。「5.3. 手順3:金型洗浄剤を使った分解洗浄」で述べるオーバーホールでの分解洗浄に使う洗浄剤にも同じ種類があります。種類ごとの特長を理解して、金型や成形材料に応じて適切に選定する必要があります。種類ごとの詳細な特長については「6. 洗浄剤の使い分け」をご参照ください。

4.2. 手順2:メラミン樹脂を用いた洗浄剤による金型洗浄

半導体の封止工程で使用される金型の洗浄では、成形材料であるエポキシなど熱硬化性樹脂を除去する必要があります。この除去の方法として、メラミン樹脂で構成された洗浄材で金型表面の汚れを付着させる方法があり、金型を取り外すことなく、製品の成形と同じ工程で処理ができます。熱をかけるとメラミン樹脂が硬化し、硬化時にガスが発生して樹脂が収縮する際に樹脂についた汚れをはがす仕組みです。
メラミン樹脂による洗浄は、樹脂を流し込めるキャビティ部の洗浄に特化しているため、エアベント部やパーティング部分の洗浄が難しく、また汚れの除去にも10ショット以上が必要と言われています。

4.3. 手順3:金型クリーニングシートによる金型洗浄

洗浄剤を含ませた拭き取りだけでは十分に洗浄できない場合や、拭き取りでは汚れを落とせない部位の洗浄に、金型クリーニングシートが提案されています。このクリーニングシートは、金型に挟んで加熱するだけで洗浄ができます。製品成形と同じ工程で洗浄することができ、従来の洗浄方法よりも少ない工程で洗浄が可能です。シート内に含まれる洗浄剤が汚れを分解して、汚れ成分をシートに付着させ除去する仕組みです。
例えば、半導体工程で使われるエポキシなど熱硬化性樹脂を除去するために提案された合成ゴム製の金型クリーニングシートを使うと、金型上に設置し金型で挟み込み加熱することで、キャビティ部はもちろん、パーティング部を含む金型全面にクリーニング材を充填し、ガス汚れや薄張り、エアベントのつまりの除去も可能と言われています。その他、ラバーシートタイプのものや、「4.2. 手順2」のメラミン樹脂と金型クリーニングシートを組み合わせる例なども提案されています。

4.4. 手順4:その他のメンテナンス

錆止め;金型が常温に戻ったら、錆止めスプレーを塗布します。特に季節商品の生産終了時など長期停止が予想される場合には、丁寧に厚めにスプレーを塗布して、しっかりと防錆対策を行います。
水抜き;カプラーを外して水回路から水を抜く作業です。水が残留している場所を確認するために、1回路ずつ丁寧に行う必要があります。また防錆対策として油を循環させる場合もあります。

4.5. 手順のまとめ

使用する成形材料や金型材質、或いは金型の使用目的によって、下記の手順を選択し組み合わせます。

手順

内容

手順1:金型洗浄剤・金型クリーナーによる洗浄

作業終了後に柔らかい布やウェスに金型洗浄剤を含ませて汚れを拭き取ったり、金型クリーナーをスプレーして布やウェスで拭き取ったりする。

手順2:メラミン樹脂を用いた洗浄剤による金型洗浄

熱硬化性樹脂を除去するため、メラミン樹脂で構成された洗浄材で金型表面の汚れを付着させる。金型を取り外すことなく、製品の成形と同じ工程で処理する。

手順3:金型クリーニングシートによる金型洗浄

クリーニングシートを金型に挟んで加熱して洗浄する。製品成形と同じ工程で洗浄することができ、従来の洗浄方法よりも少ない工程で洗浄が可能である。

手順4:その他のメンテナンス

金型が常温に戻ったら、錆止めスプレーを塗布する(錆止め)。
カプラーを外して水回路から水を抜く(水抜き)。

5. 金型のオーバーホールの方法と手順・流れ

金型に故障や不具合が出る前に、定期的に金型を分解して洗浄や部品交換などを行う作業のことをオーバーホールといいます。
オーバーホールの一般的な方法は、まず金型を部品単位まで分解して、各部品の摩耗や錆の状態を確認した後、それぞれのパーツをブラスト洗浄したり有機溶剤などで超音波洗浄したり、錆びている部分を研磨したりメッキ加工したりします。部品の磨耗が激しい部分は、入れ子の修理、再作製や部品交換を行います。最後に金型を組み立てて動作確認をして終了です。
成型金型は、加工を重ねていくと様々な要因によって成形不良が発生することがあります。そのため、定期的な分解洗浄を行ってオーバーホールすることで金型の寿命を延ばすことができます。
下記に金型オーバーホールの代表的な手順について解説します。メンテナンスと同様、使用する成形材料や金型材質、或いは金型の使用目的によってこれらの手順を選択し組み合わせたり、一部の手順を省略したりします。

5.1. 手順1:ブラスト洗浄

分解した部品に対して、ブラスト材という特殊なプラスチックやドライアイスの粒子を圧縮空気の力で吹き付けて、金型にできるだけダメージを与えずに短時間で汚れを取り除く方法です。細かいパーツまで洗浄可能とされています。様々なブラスト装置が提案されています。ただし、洗浄ムラがある点やブラスト材と金型の組み合わせによっては傷がつく可能性が指摘されています。

5.2. 手順2:金型洗浄剤を使った分解洗浄

分解した部品に対して、金型洗浄剤をかけて洗浄したり、金型洗浄剤に浸漬して洗浄したりします。汚れが軟化、遊離してきたら水洗します。「5.3. 手順3」の超音波洗浄と組み合わせることもあります。金型洗浄剤の種類については、オーバーホールの分解洗浄においても、「4.1. 手順1:金型洗浄剤・金型クリーナーによる洗浄」で解説した洗浄剤が使われます。「水系」、「準水系」、「非水系」の3種類に分類されます。種類ごとの詳細な特長については「6. 洗浄剤の使い分け」をご参照ください。
メンテナンスでの拭き取りに比べてオーバーホールの分解洗浄では洗浄剤の使用量が大きいとこから、近年は環境への配慮から、「非水系」から「水系」への置き換えが進められています。

5.3. 手順3:超音波洗浄

「5.2. 手順2」のかけ洗いや浸漬洗浄で汚れが取り切れないときは、分解した部品と金型洗浄剤を超音波洗浄機に入れて超音波洗浄をします。超音波洗浄においても、環境への配慮から、「非水系」から「水系」への置き換えが進められています。
超音波の周波数の選定に当たっては、周波数が低いと大きな汚れが落ちやすいことが知られていますが、緻密な金属部品を洗浄すると破損してしまう可能性があります。部品や材料にダメージを与えず、汚れも十分に落ちる適切な周波数の選定が必要です。例えば28 kHz程度であれば、目で見える強固な汚れを効果的に落とせます。40 kHz程度の周波数だと精密な部品の洗浄に用いることができ、電子精密部品の洗浄には更に高い周波数が用いられます。
金型洗浄機の形状として、大型の金型洗浄には、振動を発生させる発振器と振動子を設備に取り付けるセパレート型が用いられます。小型の金型には、簡単に卓上でも利用可能な一体型が使用されます。

5.4. 手順4:オーバーホールのチェック項目

金型を部品単位まで分解し、各部品の状態を確認した際に、錆びている部分があれば研磨やメッキ加工を行います。部品の磨耗が激しい部分があれば、入れ子の修理、再作製や部品交換を行います。
分解した各部品を確認するチェックポイントを列挙します。チェックリストの作成をお奨めします。

  • パーティング面;凹み、傷、磨耗
  • キャビティのコーナー部;欠け、凹み
  • スライドコアのガイドレール;かじり
  • センターレール;かじり
  • ストリッパープレート;かじり
  • ランナーストリッパープレート;かじり
  • スプルーブシュのノズルタッチ部;凹み、変形
  • ガスベント;やに詰まり
  • フレームブロック;経時変化による変形
  • スプリング;弾性
  • ボルト;伸び
  • ボルトのねじ山;磨耗
  • 冷却水用カプラー;磨耗
  • 冷却水穴内;錆び、目詰まり
  • モールドベース周囲;錆び、かび
  • カートリッジヒーター;断線
  • 電線類;断線、ケーブル被覆の破れ
  • リミットスイッチ;接点故障

5.5. 手順のまとめ

使用する成形材料や金型材質、或いは金型の使用目的によって、下記の手順を選択し組み合わせます。

手順

内容

手順1:ブラスト洗浄

分解した部品に対して、ブラスト材という特殊なプラスチックやドライアイスの粒子を圧縮空気の力で吹き付けて、短時間で汚れを取り除く。

手順2:金型洗浄剤を使った分解洗浄

分解した部品に対して、金型洗浄剤をかけて洗浄したり、金型洗浄剤に浸漬して洗浄したりする。汚れが軟化、遊離してきたら水洗する。

手順3:超音波洗浄

かけ洗いや浸漬洗浄で汚れが取り切れないときは、分解した部品と金型洗浄剤を超音波洗浄機に入れて超音波洗浄をする。

手順4:オーバーホールのチェック項目

各部品の状態を確認した際に、錆びている部分があれば研磨やメッキ加工を行う。部品の磨耗が激しい部分があれば、入れ子の修理、再作製や部品交換を行う。
各部品を確認するチェックリストを作成する。

6. 洗浄剤の使い分け

メンテナンスやオーバーホールで使う金型洗浄剤の使い分けについて解説します。金型を洗浄するための洗浄剤は「水系」、「準水系」、「非水系」の3種類に分類されます。種類ごとの特長を理解して、金型や成形材料に応じて適切に選定する必要があります。
「水系」洗浄剤は、水を溶媒として主に界面活性剤で構成されている洗浄剤です。成分によって「アルカリ性」、「中性」、「酸性」に分かれます。「アルカリ性」洗浄剤は低コストで脱脂力に優れていますが、金属を腐食させるリスクもあります。「中性」洗浄剤は、「アルカリ性」と比較すると金属の腐食リスクは低いですが脱脂力は低い傾向にあります。「酸性」洗浄剤は、金属の腐食リスクが高く、金属表面のサビの除去などに用いられます。「水系」洗浄剤の使用後には、水による「リンス工程(洗い流す工程)」が必要となります。
「準水系」洗浄剤は、有機溶剤と界面活性剤によって構成される洗浄剤です。油の分解力が高く、ほとんどの金属に使用できます。「可燃性」と「不燃性」の2種類があります。
「非水系」洗浄剤は、水による「リンス工程」を必要としない洗浄剤のことで、「アルコール系」、「炭化水素系」、「フッ素系」、「塩素系」、「臭素系」などがあります。「アルコール系」洗浄剤は、イオン性の汚れにも対応していますが、引火性があります。「炭化水素系」洗浄剤は、鉱物油系の加工油の洗浄力に優れており、金属のサビの影響が少ないですが、引火性がありイオン性の汚れには不向きです。「フッ素系」洗浄剤は、油分の溶解能力に優れており、浸透性が高く、細かい部品の洗浄にも効果的ですが、コストが高いです。「塩素系」洗浄剤は、油分の溶解能力に優れ、浸透性が高く、ランニングコストは安いですが、毒性が強く錆びやすいです。「臭素系」洗浄剤は不燃性であり、浸透性が高いので精密機器の洗浄に向いている一方、高コストと毒性データが不明瞭とされています。

7. 金型メンテナンス・オーバーホールの判断基準と一般的な頻度

金型メンテナスは作業終了後にその都度実施するのが基本です。日頃のお手入れと言われている所以です。
一方、定期的なオーバーホールの頻度は、成形品の品質管理状況や金型の仕様や大きさなどによってまちまちですが、ショット数や期間で管理することが多いようです。短い周期の金型では数日に1回、長い周期の金型でも2か月に1回程度はオーバーホールされているようです。
季節商品の生産終了時など成形作業の長期停止が予想される場合には、作業後のメンテナンスを念入りに行うことに加えて、所定のショット数や期間に達していなくてもオーバーホールするケースも見受けられます。錆や腐食の恐れ、摩耗した個所を放置するリスクを考慮しての対応です。
また光学カメラを用いた金型監視装置によって金型や成形品を監視し、異常発生時に成形機を停止させたり、オーバーホールの目安とする方法もあります。

8. 手順書を作る重要性

金型のメンテナンスやオーバーホールの手順は、これまで述べてきたように成形材料、金型の材料、成形の目的によってまちまちです。従って、「4. 金型のメンテナンス」と「5. 金型のオーバーホール」で代表的な手順を紹介しましたが、どの手順を選択し組み合わせるのか、どの手順が省略できるのかといったことから、各々の手順の詳細な条件にいたるまで、使用する成形材料や金型材質、或いは金型の使用目的ごとに手順書を作成することが重要です。
またチェックリストの作成や実施記録のフォーマット化により、作業の確実な実施の確認とその記録を残すことをお奨めします。

9. 金型を分解することなく、しつこい樹脂残渣やガス汚れを簡単に除去し、金型洗浄の時間を短縮できる金型クリーニングシート「N-CSシリーズ」

本記事の「3.2. 金型クリーニングシートによる金型洗浄」で解説した金型クリーニングシートについて、弊社グループの製品「N-CSシリーズ」をご紹介します。
半導体の封止工程で使用される金型の洗浄方法として、封止材料として使われるエポキシなど熱硬化性樹脂を除去するためには、金型クリーニングシート「N-CSシリーズ」をお奨めいたします。このクリーニングシートは、金型に挟んで加熱するだけで洗浄ができます。製品成形と同じ工程で洗浄することができ、従来の洗浄方法よりも少ない工程で洗浄が可能です。材質は熱硬化性合成ゴムによる洗浄材です。合成ゴム製のため、金型上に設置し金型で挟み込み加熱することで、キャビティ部はもちろん、パーティング部を含む金型全面にクリーニング材を充填し、ガス汚れや薄張り、エアベントのつまりの除去も可能です。また、シート内に含まれる洗浄剤が汚れを分解して、汚れ成分をシートに付着させ除去するため、メラミン樹脂による洗浄よりも少ないショット数で金型の洗浄ができます。洗浄時間を短縮することができるため、生産性の向上に寄与します。トランスファー成形・コンプレッション成形のどちらでも適用可能です。

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