半導体製造の生産性を向上する、金型クリーニングシート

対象業種半導体メーカー

用途想定半導体の成形金型の洗浄

金型クリーニングシート「N-CSシリーズ」

半導体の封止工程で、成形作業が連続すると、金型に付着する樹脂やガスの汚れが発生します。半導体製造工程のロスを低減し品質を維持するには、定期的な洗浄とその洗浄時間の短縮が求められます。当社の金型クリーニングシートは、製品成形と同じ工程で洗浄することができ、従来の洗浄方法よりも少ない工程で洗浄が可能なため、生産性の向上に寄与します。

課題解決

金型洗浄のショット数を大幅削減し、製造コストを低減

半導体の封止工程で使用される金型洗浄には、メラミン樹脂で構成された洗浄材で金型表面の汚れを付着させる方法があります。メラミン樹脂による洗浄はキャビティ部の洗浄に特化しているため、エアベント部やパーティング部分の洗浄が難しく、また汚れの除去にも10ショット以上※が必要になります。製造コストを低減するためにも、洗浄工程の効率化とさらなる時間短縮が求められています。
当社の金型クリーニングシート<N-CSシリーズ>は熱硬化性合成ゴムによる洗浄材です。合成ゴム製のため、金型上に設置し金型で挟み込み加熱することで、キャビティ部はもちろん、パーティング部を含む金型全面にクリーニング材を充填し、ガス汚れや薄張り、エアベントのつまりの除去も可能です。また、シート内に含まれる洗浄剤が汚れを分解して、汚れ成分をシートに付着させ除去するため、メラミン樹脂による洗浄よりも少ないショット数で金型の洗浄ができます。洗浄時間を短縮することができるため、生産性の向上に寄与します。トランスファー成形・コンプレッション成形のどちらでも適用可能です。

金型クリーニングシートの洗浄力

金型クリーニングシートの洗浄力

 

  • 上記データは、当社封止材で(300shot)連続成型後のクリーニング性を指数で表したものです。金型に汚れが焼き付いて蓄積している状況の場合にはショット数が多く必要となり、また、金型クリーニングシートが蓄積汚れに対し強く張り付くことがあります。その場合は金型クリーニングシートで汚れレベルがゼロになるまで繰り返しクリーニングするか、金型をフルクリーニングするか再メッキするなどのオーバーホールが必要です。

特長

金型の洗浄時間を最大3割削減(メラミン樹脂比)

メラミン樹脂による金型洗浄と比較し、洗浄に必要なショット数を削減できるため、1回あたりの洗浄時間を最大で3割削減が可能です。

金型洗浄時間短縮シミュレーション

金型洗浄時間短縮シミュレーション

 

  • 条件:(対象成型材料)グリーンコンパウンド(対象金型)封止材成型用途(当社調べ)
  • 金型に汚れが焼き付いて蓄積している場合は上記データよりもショット数が多く必要です。
  • 成型材料により、金型クリーニングシートの組み合わせやショット数は異なります。

金型の形状に合わせて2タイプをラインアップ

お客さまの金型キャビティのデザインや、金型クリーニングシートの配置方向で充填性に違いが発生します。当社では「標準タイプ」と「高充填タイプ」の2種をご用意し、お客様の条件に応じて最適なラインアップをご提案します。

使用条件(推奨)

  • 成形方法:コンプレッション成形・トランスファー成形
  • 金型:縦型
  • 金型適用温度:150-190℃
  • 対象:エポキシ樹脂などの熱硬化樹脂

N-CS-7500およびN-CS-3700は冷暗所(35℃以下)保管が可能です。

更新日:2023年5月30日

技術資料ダウンロード

Download doc.N-CS
資料では、ショット数、作業時間などの詳細データ、従来法との比較がご覧になれます。

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