対象業種不織布加工メーカー
用途想定家電(TV)向け不織布の難燃加工・不織布コート用難燃バインダー
対象業種不織布加工メーカー
用途想定家電(TV)向け不織布の難燃加工・不織布コート用難燃バインダー
難燃不織布は、液晶テレビ、スマホやノートパソコンといった家電や電子機器の液晶パネル内部、キャビネット接合部、スピーカー部、マイク部やキーボード部などにおいて、緩衝材や吸音材として使われています。昨今の環境意識の高まりやRoHS規制やVOC規制など諸規制への対応のため、非ハロゲン・VOCレスの難燃不織布が求められるようになってきました。
従来、不織布の難燃加工用に使われてきた、アクリル樹脂に難燃剤を配合したバインダーにおいても、この流れに対応するため、難燃剤をハロゲン系からリン酸系へ、樹脂を溶剤系から水系へといった置き換えが進んでいます。しかし、これら難燃剤配合バインダーでは、高温高湿下で難燃剤が表面にブリードしてきて、べたつきや強度・風合いの低下などの不具合を発生させる課題がありました。
当社は非ハロゲン難燃バインダー「コーガム」<HW-500>を提案します。当社品は、非ハロゲンの難燃成分を共重合している水系のバインダーなので、難燃剤のブリードがなく、それに起因する不具合もありません。もちろん非ハロゲン・VOCレスです。
家電や電子機器に使われる難燃不織布の中でも、液晶パネル固定の振動防止緩衝材としてパネル側面で使われる不織布は、高い難燃性と高いレベルでのブリード防止の両立が求められます。従来のアクリル樹脂に難燃剤を配合したバインダーで不織布を加工する場合、難燃性を上げるには難燃剤の配合割合を高くする必要がありますが、その分難燃剤がブリードしやすく、不具合発生のリスクも高くなります。特にリン酸系の難燃剤は、水溶性が高く潮解性も高いことから、樹脂表面へのブリードが、べたつきや強度・風合いの低下などの不具合の要因となっています。
当社の非ハロゲン難燃バインダー「コーガム」<HW-500>は、ポリマー骨格に難燃効果を付与する特殊構造を固着させ、樹脂内部にリン酸基をもつ難燃成分を均一に配置させているので、難燃成分のブリードがありません。また当社バインダーは、難燃性を非ハロゲンであるリン酸基で付与しており、また溶剤未使用の水溶性樹脂なので、非ハロゲン・VOCレスです。不織布の加工時にも、不織布の使用時や使用後においても環境負荷の低減に貢献します。
当社品を使って不織布を難燃加工すると、高い難燃性と高いレベルのブリード防止を両立させることができます。さらにアクリルモノマーを変えることにより、加工する不織布に適した硬さのバインダーが提供できます。当社品を使った不織布の加工ノウハウについてもお気軽にお問合せください。
[Condition]
不揮発分(105℃×1hr)、粘度(23℃,BM型粘度計,60rpm)
※掲載データは代表値であり、品質を保証するものではありません。
LOI値とは空気中で燃え続けるために必要な酸素を示したJISの指標です。LOI値が大きいほど燃えにくいことを示します。LOI値22以下が可燃性の目安とされ、27以上が難燃性の目安とされています。これに対して当社の非ハロゲン難燃バインダー「コーガム」<HW-500>のLOI値は37であり、優れた難燃性を示します。
他の材料との比較など詳細は技術資料をご参照ください。
なお難燃性の評価としてUL94による評価もありますが、LOI値とUL94の換算は不織布によって違うので、UL94は当社材で不織布を加工した後に不織布ごとに評価する必要があります。
「コーガム」<HW-500>
[Condition]
滴下サイズ;直径5mm~10mm、スポイト数滴
※「コーガム」は、日本における株式会社レゾナックの登録商標です。
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