アンチポリューション化粧品原料 イノシトール糖誘導体MoistolRを開発
2019年05月14日
昭和電工株式会社
昭和電工株式会社(社長:森川 宏平)は、新しい化粧品原料として糖誘導体「Moistol®」(イノシトールオリゴ糖)を開発し、販売を開始します。
当社の化粧品原料事業は、これまで美白化粧品用のビタミンC誘導体や、肌荒れ防止や目のクマ改善に効果のあるビタミンE誘導体を中心に推進してきました。今回開発した糖誘導体Moistol®は保湿効果が知られるイノシトールにオリゴ糖を付加することで、保湿効果を増強させ、機能を高めたものです。十分な水溶性を持つことから化粧水、美容液をはじめクリームやゲルにも配合が可能です。
Moistol®は皮膚の細胞間脂質であるセラミドの産生を促進する働きがあり※、角層のバリア機能を高め、水分ロス量を抑制する効果があります。Moistol®1%を含む化粧水を8週間塗布する臨床試験を実施したところ、被験者の頬部の角層水分量の増加、水分ロスの抑制、肌荒れの改善が確認されました。これらの保湿効果に加え、表皮細胞を用いた試験では、紫外線による炎症を抑制する効果やPM2.5をはじめとする大気汚染により起こるダメージから保護する効果があることが分かり、イノシトールにはないアンチポリューション効果が期待できます。
なおMoistol®は5月15日から17日にかけてパシフィコ横浜で開催される化粧品産業技術展(C7-4ブース)で紹介する予定です。当社は、現在推進中の中期経営計画“The TOP 2021”において、化粧品原料事業を含む機能性化学品事業を“変わる”事業ポートフォリオに位置付け、積極的な事業拡大を図っています。今後も高機能化粧品原料を拡充し、お客様の期待に応えてまいります。
以上
<ご参考>
- ※ 表皮細胞におけるセラミド産生試験
Moistol®は無処理(コントロール)と比較し顕著なセラミド産生効果を発揮することが分かりました。
試験方法:表皮細胞にMoistol®配合の水溶液を投与し、セラミド濃度を測定。
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