当社製品における不適切な検査等に関する対応状況について

2018年11月02日
日立化成株式会社

日立化成株式会社は、2018年6月29日に産業用鉛蓄電池の一部製品における検査成績書への不適切な数値の記載等が判明した旨を発表後、7月2日に特別調査委員会を設置し、同委員会ならびに当社にて、名張事業所を含む国内の全事業所で製造している製品について不適切な検査等が行われていないかの調査を進めてまいりました。

その結果、産業用鉛蓄電池の一部製品以外でも、下記の製品の一部について不適切な検査等が行われていたことが判明したため、お客様への説明を順次行い、状況の確認を進めておりますので、ご報告いたします。なお、現時点では製品の性能上の不具合、安全上の問題および法令違反は確認されておりません。

お客様をはじめ関係各位に多大なるご迷惑、ご心配をおかけすることとなり、改めて深くお詫び申し上げます。

特別調査委員会の調査結果につきましては、同委員会より結果の報告を受けた後に、再発防止策等と併せて可及的速やかに公表する予定です。

1. 新たに不適切な検査等が判明した製品

以下の製品の一部について不適切な検査等が行われていたことが判明しました。
これら不適切な検査等が行われていた製品の売上収益比率は、当社連結売上収益の約1割に相当します。

分類 製品
半導体用材料 CMPスラリー
ダイボンディング材料
半導体用ポリイミド
封止材
絶縁膜用塗布材料
無機材料 民生用リチウムイオン
電池用負極材
インクリボン
セラミックス
樹脂材料 機能性アクリレート
アクリル樹脂(微粒子)
硬化剤
塗料用樹脂
ホットメルト接着剤
剥離剤
分類 製品
樹脂材料 機能性フィルム
アルミ蒸着フィルム
成形用樹脂及び成形品
配線板及び
配線板材料
配線板
銅張積層板及び
プリプレグ
シールド板
絶縁板
配線板用プロセス材料
ディスプレイ
関連材料
異方導電フィルム
透明絶縁フィルム
自動車部品 樹脂成形品
粉末冶金製品
蓄電デバイス 自動車用バッテリー
電源装置
コンデンサ

2. 不適切な検査等の内容

不適切な検査等の主な内容としては、(1) お客様と取り決めていた検査を怠っていた、(2) お客様との取り決めとは異なる検査方法で検査を行っていた、(3) 検査報告書に実測値と異なる数値を記載していた、(4) 測定機器の変更についてお客様への届け出を申し出ていなかった、(5) お客様と取り決めた検査条件は守っていたが、社内規定を守っていなかった等がありました。なお、これらの不適切な検査等の行為については、速やかに是正しております。

3. お客様への対応状況

お客様に順次ご説明を行い、ご了解をいただきつつある状況です。
進捗状況としては、対象製品について、当社が技術的に見て性能を確認できることをお伝えしているお客様や、既にお客様側で性能確認を完了されているお客様等が売上金額ベースで約7割となっております。
一方、対象製品について十分な説明が行えていないお客様が現在のところ約3割となっています。
引き続きお客様のご協力をいただきながら、早期に性能検証を完了させるべく、取り組んでまいります。

4. 対象となるお客様数

約1,900社

  • 上記社数には、当社が不適切な検査を行っていた旨を発表した(2018年6月29日公表)、産業用鉛蓄電池のお客様数約500社を含んでおりません。
  • 上記社数は延べ会社数です。

5. 業績への影響

本件が2019年3月期の当社グループ連結業績に与える影響は、現時点では不明です。2018年10月22日に公表した連結業績予想を見直す必要が生じた場合、適時公表いたします。

以上

お問い合わせ先

ブランド・コミュニケーション部 広報グループ