産業用鉛蓄電池の一部製品における検査成績書への不適切な数値の記載等について

2018年06月29日
日立化成株式会社

このたび、日立化成株式会社では、名張事業所(三重県名張市)において生産している産業用鉛蓄電池の一部製品について、お客さまに提出する検査成績書に不適切な数値の記載を行っていた等の事実が判明しましたので、現時点で把握している事実および今後の対応について下記の通りご報告いたします。
お客さまをはじめ関係各位に多大なるご迷惑をおかけすることとなり、深くお詫び申し上げます。
当社グループでは、今後このような事態を再び起こすことのないよう、外部の専門家等から構成される特別調査委員会を速やかに設置し、原因を徹底究明するとともに、品質管理体制の抜本的な見直しとコンプライアンスの一層の強化を図ることで、再発防止および信頼の回復に全力で取り組んでまいります。

1.概要

名張事業所で生産している産業用鉛蓄電池の一部製品について、お客さまとの間で取り決めた電池容量に関する出荷時の試験方法とは異なる社内の試験方法を採用し、さらに実測値とは異なるデータを検査成績書に記入してお客さまに提出していた疑義が生じました。当社では、本件に関する対策本部(本部長:代表執行役 執行役副社長 野村好弘)を設置し、事実関係の調査を行ってまいりましたが、このたびこうした疑義が概ね事実であると確認できたことから、本日公表することといたしました。
現在はお客さまとの間で取り決めた方法による試験を実施の上、実測値を記載した検査成績書とともに製品を納入しております。
なお、現時点で本件に起因する性能上の不具合は確認されておらず、当社といたしましては、製品そのものの性能および安全性に問題はないものと考えております。

対象製品 産業用鉛蓄電池の一部製品「制御弁式据置鉛蓄電池MSE、MSJシリーズ」他
(当社の産業用鉛蓄電池事業の売上の約6%に相当)
主な用途 非常用バックアップ電源(工場等の施設が停電した際などに使用)
製造拠点 名張事業所(三重県名張市)
  • 旧新神戸電機株式会社、2016年1月に当社が吸収合併
調査対象期間 2011年4月〜2018年6月
不適切な検査成績書を発行した対象製品台数 約6万台
対象となるお客さま 約500社
  • 現時点でデータを遡って検査成績書への不適切な数値の記載等を確認できている期間。
    2011年3月以前については、今後調査を継続してまいります。

2.今後の対応

今後につきましては、お客さまや関係省庁への連絡、ご説明を実施するとともに、外部の専門家等から構成される特別調査委員会を速やかに設置し、客観的な視点から事実関係・発生原因を調査いただく予定です。当社ではその調査結果を踏まえ、信頼回復に向け、当社グループ全体の品質管理体制の抜本的な見直しとコンプライアンスの一層の強化等の再発防止策を実行してまいります。

特別調査委員会委員(現時点)

役職 氏名(敬称略) 現職
委員長 竹内 朗(たけうち あきら) 弁護士、公認不正検査士
(プロアクト法律事務所)
委員 長田 洋(おさだ ひろし) 東京工業大学名誉教授
委員 池田 順一(いけだ じゅんいち) 弁護士(長島・大野・常松法律事務所)
委員 大戸 武元(おおと たけもと) 当社社外取締役(監査委員長)

業績に与える影響

本件が2019年3月期の当社グループ連結業績に与える影響は、現時点では不明です。本年4月24日に公表しました連結業績予想を見直す必要が生じた場合、適時公表いたします。

以上

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ブランド・コミュニケーション部 広報グループ