大きな反りにも追従し剥がれない、45W/(m・K)の熱伝導シート

対象業種半導体メーカー/家電メーカー

用途想定半導体パッケージの放熱部材

近年の半導体パッケージは高集積化に伴い、電子部品の温度上昇が大きくなり、放熱新規ウィンドウで開くが課題になっています。さらに半導体チップの大型化によって、実装温度や動作時の昇降温による反りが従来よりも大きくなり、熱伝導材料がチップから剥がれるという課題も出てきています。

当社は優れた熱伝導率と、熱による基材の反りに追従する柔軟性を併せ持つ半導体パッケージ製作に最適な熱伝導シート<TC-CWP04>を開発しました。

黒鉛垂直配向熱伝導シートの外観

黒鉛垂直配向熱伝導シートの外観

課題解決

高い熱伝導率で、熱による半導体パッケージの性能低下を抑制

実装時に25~45W/(m・K)という優れた熱伝導性能を発現します。バルクでは最大90W/(m・K)の熱伝導率を持つシートで、柔軟性にも優れます。その高い熱伝導率と柔軟性で、チップとヒートスプレッダー間の接触熱抵抗上昇を抑制し、実装時にも上記の熱伝導率を実現します。高集積化に伴って増加する熱を素早く放散し、半導体パッケージの性能を維持します。

反りに追従し、大型化する半導体パッケージの信頼性を確保

半導体が処理する情報量の増加によって、チップサイズが大型化しています。チップの大型化に伴い、その反り量は大きくなり、熱伝導材料とチップの剥離や、熱伝導材料のポンプアウトが課題になっています。

<TC-CWP04>は微粘着性のある柔軟なシート材料のため、反り(約70μm)に追従し、それらの課題を抑制することができます。

使用例:半導体パッケージ用途

特長

優れた熱伝導率

黒鉛フィラーを垂直に配列させてシート化しました。バルクで90W/(m・K)、実使用時には最大で45W/(m・K)と優れた熱伝導性を発現します。

優れた柔軟性

軟質・高粘着樹脂を使用することで、柔軟性と粘着性を確保しています。0.15~0.6MPaという当社従来品より低い圧力で対象基材に貼付けることができます。

工程例
  • 本製品は、導電フィラーを使用しているため、取扱上発生した製品の破片がデバイスや基板上に付着すると短絡を起こす場合があります。

更新日:2023年5月25日 

技術資料ダウンロード

資料では、グレードごとの熱伝導率、従来材との比較などの詳細データがご覧になれます。

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