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対象業種樹脂材料メーカー
用途想定レジスト、粘接着剤、コーティング剤等の樹脂材料
レゾナックが提案する カレンズMOI、カレンズAOI は、一つの分子内に(メタ)アクリロイル基とイソシアナト基を有するモノマーです。反応機構が異なる官能基が共存しているので、架橋密度の制御や、異なる樹脂系の共重合体化、多段階での硬化プロセスを可能にし、樹脂材料の設計に自由度を提供します。
一般に樹脂材料の設計では、樹脂系や構成成分の選定、架橋構造の制御が、所望の物性や機能の発現に関わります。例えば、粘着剤に多用されるアクリル樹脂では、架橋構造の活用により低Tgと、形状保持や耐熱性といった機能の両立を図っています。また感光性レジストでは、樹脂系の組み合わせや架橋密度の設計が、溶解度コントラストや基板への密着性、プロセス耐性といった複数の機能の並立を可能にしています。
このように樹脂材料には、それぞれの用途に応じて複数の機能のバランスを図り、かつより高い性能が求められます。そのため設計では、所望の特性を満たす樹脂組成に加え、プロセスの観点からも工夫が不可欠です。
図1. レゾナックが提供するイソシアナト(メタ)アクリレート1)

MOI、および AOI は、ラジカル重合性をもつ(メタ)アクリロイル基と、活性水素を含む官能基との付加反応が可能なイソシアナト基を一分子内に有するのが特長です。それぞれの反応機構の違いを利用することで、異なる樹脂系を組み合わせた組成設計や、硬化の多段階化によるプロセス設計を可能にし、樹脂材料の設計に幅広い選択肢を提供します。
単官能アクリレートとの共重合では、モノマーの選択や構成比率を工夫することで、所望の物性や架橋点を有するアクリルポリイソシアネートを得ることができます。この共重合体を、活性水素を含む官能基を有するモノマーやポリマーとの組み合わせると、付加反応により架橋を形成します。さらに、付加反応の開始点を制御することで、プロセス設計が可能となります。
図2. アクリルポリイソシアネートの合成例

イソシアナト基は、アルコール、アミン、チオール、カルボン酸、アミド、オキシムなど活性水素を含む官能基と付加反応を起こします。これにより、アクリルを始め、エポキシやポリイミド等の幅広い樹脂系に(メタ)アクリロイル基を導入し、ラジカル重合を樹脂材料の硬化プロセスに取り入れることを可能にします。
図3. イソシアナト基と活性水素を有する官能基の付加反応

図4. 活性水素基含有化合物へのアクリロイル基の導入例

表1に2-イソシアナトエチル(メタ)アクリレート(MOI、AOI)と汎用アクリレートのQ-e値を示します。Q値はモノマーのラジカル安定性に、e値はモノマーの極性に依存する指標で、これらの値は共重合体の構造や組成の予測に有用です。MOIはMMAと、AOIはMAとQe値が近く、二重結合周辺の立体的環境も同一であることから、MOIとMMA、AOIとMAはそれぞれ同一のラジカル重合性を示すと言えます。
表1. イソシアナト(メタ)アクリレートと汎用アクリレートのQ-e値
2) 出典:L. J. Young, Journal of Polymer Science, 54, 411-455 (1961)
※掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
MOI、AOI とイソシアナト基を含むモノマーについて、アルコールとの付加反応を経時でモニタリングし、イソシアナト基の転化率により反応性を評価しました。MOI と AOI の反応性は脂肪族イソシアネートであるヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)やイソホロンジイソシアネート(IPDI)よりも高く、芳香族イソシアネートであるトルエンジイソシアネート(TDI)と同等でした。
図5. アルコールとの付加反応におけるNCO基の転化率の経時変化

【実験条件】
n-ブタノールをトルエンに希釈し60 ℃に保持しながら、各イソシアネートモノマー(MOI, AOI-VM,TDI, HDI, IPDI)を添加し、付加反応を行った。
反応時間毎にサンプリングを行い、GPCにてイソシアナト基の転化率を測定した。
カラム:KF-801, 溶離液:THF, 流速:0.8 mL/min, オーブン温度:40 ℃, 検出器:RI・UV (210 nm)
※掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
更新日:2026年7月13日
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