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製造工程の短縮や製品の小型化を実現!アルミ/樹脂直接接合

近年、材料開発の分野では、樹脂や金属など特性の異なる材料を併用して軽量化や高強度化を実現する“マルチマテリアル化”がキーワードになっています。なかでも異種材料同士を直接接合する技術は、製造工程の短縮や製品の小型化を実現する技術として注目されています。 当社はアルミニウムおよび樹脂の材料設計のノウハウを生かし、従来金属との接合で高い強度を得られなかったポリカーボネート(PC)をはじめ、幅広い種類の樹脂とアルミニウムの直接接合技術を開発しました。
アルミ/樹脂直接接合技術とは
アルミ部品に弊社が開発した特殊表面処理を施し、インサート成形することによりアルミと樹脂を直接接合します。


基本特性
- 接着材接合等に比べ工程短縮が可能です。
- 特殊表面処理はアルミと強固に接着したプライマーコートまで施すため、安定した状態で部品保管できます。
- PC樹脂、PEI樹脂など非晶性エンプラ/スーパーエンプラも接合可能です。
アルミ/樹脂直接接合技術の特徴


※アルミ/樹脂直接接合技術にはアンカー接合を用いない方法もあります。
表面処理の概要

接合強度①- アルミ・熱可塑性樹脂接合
引張せん断試験

ラップジョイント

アルミ/ポリカーボネート樹脂接合体
表1 アルミニウム(A6061合金)と熱可塑性樹脂の接合強度
- 掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
引張せん断試験(各種ポリカーボネートとアルミニウム合金の直接接合)
PC変性コポリマー樹脂(耐衝撃性、耐候性向上グレード)、ガラス繊維強化グレードなど、様々な機能性PCに接合可能です。
スマートフォン、自動車内外装、電子機器、照明などの用途を想定しています。
- 掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
射出成形条件
アルミ/樹脂直接接合技術では非アンカー接合効果により、一般的なPCの成形/金型温度での接合が可能です。 (アンカー効果接合では、より高い成形/金型温度が必要)
接合強度②- アルミ・熱硬化性樹脂接合
引張せん断試験
表2 アルミニウム(A6061合金)と熱硬化性樹脂の接合強度
- 掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
接合強度耐久性(アルミ/PC樹脂接合)
高温老化試験

掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
接合強度と充填圧力との関係
充填圧力に依存せずに接合強度の確保を実現しました。


樹脂注入位置による接合強度の変化
樹脂注入ゲート位置に依存せず安定した接合強度を保持します。

掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
プライマーの密着耐久性
碁盤目試験

- 掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。
- 掲載のデータは、測定や計算等の結果の一例を示した代表値であり、保証値ではありません。