基盤技術

界面接着エネルギー計算

分子シミュレーションは物理法則に基づき、分子や原子の振る舞いをコンピュータ上で再現し、その性質や反応を予測する先端技術です。例えば基板と樹脂の接着では、ナノレベルで分子の振る舞いを「見える化」し、接着力を左右する要因を特定します。これにより、接着力がより強く、信頼性の高い材料の効率的な開発を実現します。

界面接着エネルギー計算のイメージ

マテリアルズ・インフォマティクス

多数の原材料からなる機能性材料では、原材料の組合せが性能に大きく影響します。そこで、実験データを学習したAIを活用して性能改善につながる原材料の組み合わせを予測して提案します。提案と評価を繰り返すことで、従来よりも少ない実験回数で最適条件を見つけることができ、新しい機能性材料の開発を加速します。

マテリアルズ・インフォマティクスのプロセス

CAE (Computer Aided Engineering)解析

測定試験の解析モデルを構築し、測定結果を予測シミュレーションする手法です。事例では熱伝導シート(TIM材)の剥離レベルによる半導体チップの温度変化をシミュレーションし、半導体パッケージへの影響を定量予測しています。また、現象がどのような物理法則に基づいて起きているのか、そのメカニズムの検証にも利用されます。

CAE解析の例

アルミニウム合金鍛造品分析

原子分解能分析電子顕微鏡を用いて、アルミ合金中の各元素成分や添加元素の分布状態を可視化・評価します。

アルミニウム合金の分析画像

リチウムイオン電池の電極表面の化学組成マッピング解析

リチウムイオン電池の負極電極では、人造黒鉛粉末とバインダ(結着剤)等を混ぜ合わせて金属箔に塗布しています。バインダは電気抵抗要因にもなるため、塗布後のバインダ成分の分布状態をラマン分光法により解析し、バインダの分布と電気抵抗値の関係を明確にしています。

化学組成マッピング解析の画像

リチウムイオン電池のX線CT観察/3D画像解析技術

リチウムイオン電池の負極電極表面を3次元画像化します。黒鉛粒子間の空隙分布を観察することで電解液が速やかに行きわたる理想的な構造を明確化し、電気特性の改良につなげています。

X線CT観察と3D画像解析の画像

積層基板ポリマーの組成分布解析

照射した1次イオンから発生する2次イオンを検出し、検出までの時間の違いから物質の質量を分析する「飛行時間型2次イオン質量分析法(TOF-SIMS)」で、基板材料の絶縁層部分に使われる樹脂の組成分布を可視化し、積層基板のポリマー設計に活用します。

TOF-SIMSマッピングの画像

無機フィラー表面のSPM解析

半導体パッケージ用の封止材に配合するナノサイズの無機フィラーの表面処理剤が影響を及ぼす範囲を可視化します。この結果を踏まえ、成型時の樹脂流動性や成形体の強度信頼性に対する効果を評価しています。

SPM解析の画像

パワーモジュール形態での放熱性能・信頼性評価

レゾナックの材料を使った評価用のパワーモジュールを設計・試作した上で、熱抵抗(放熱性)や耐久性といった材料・部品の性能を評価しています。

パワーモジュールの評価画像