知的財産戦略
特許を取る組織ではなく、市場での勝ち方をデザインする組織へ
レゾナックは、知的財産を企業価値向上に資する戦略資産と位置づけています。その実装を担う知的財産部は、単に特許の出願・権利化にとどまらず、蓄積してきた専門知識と実践ノウハウを活かし、事業部・R&Dと視点・目標を合わせながら、知財を起点に"会社・事業の勝ち方"を設計・実行しています。当社では、この活動をIP Solution Designと呼んでいます。
また変化する市場・技術・競争環境に応じて戦い方を更新し続けることも、当社知財の強みです。本年は新たに知財活動を4つの価値創造ドライバーと結びつける考え方を取り入れました。これによりステークホルダーの皆さまに成果をよりわかりやすく伝えるとともに、知的財産に関わる従業員一人ひとりの働きがいや成長実感にもつなげていきます。

価値創造"仮説":企業価値向上につながる知財戦略
ここに当社の知的財産における価値創造"仮説"を示しました。各事業の目的や課題に応じ、企業価値を構成する4つの価値創造ドライバーを共通言語として、三つの知財方針に基づく戦略を立案します。そのうえでこれまで蓄積してきた知財活用ノウハウを活かし、戦術を最適に組み合わせて実行します。また事業部・R&Dと成果を検証しながらPDCAを回し、戦略を継続的に見直して企業価値向上への貢献度を高めます。

重層的かつ多面的な参入障壁の構築と環境変化に応じた知財戦略の進化
事例:ダイボンディングフィルムの知的財産
ダイボンディングフィルムは世界シェアNo.1*を有する半導体材料の一つです。技術開発スピードが速く、競争環境も変化し続ける中、当社はこれまで複数の知財戦術を組み合わせ、重層的かつ多面的な参入障壁を構築してきました。これらの取り組みは技術優位性や製品への信頼、ブランド力向上を支える一要素として機能しています。
- * 富士経済「2025年 半導体材料市場の現状と将来展望(調査時期2025年5〜8月)」にてダイボンディングフィルム(ダイアタッチフィルム項目)グローバルでの販売数量1位 2024年実績


今後の注力ポイント
今後は価値創造ドライバーの視点でこれまでの知財戦略の効き方を検証し、またどの領域に追加の打ち手が必要かを見直します。事業部・R&Dと共に、変化する事業環境に応じた戦略のさらなる高度化を進めます。
現状分析と目指す姿
各活動の成果は、PatentSight+*のTR・MCを主要指標としてモニタリングを行っています。2022年以降、グローバルな特許網構築と機動的な棚卸しによるポートフォリオの最適化により、TR・MCは着実に上昇。特に半導体分野においては、サプライチェーン俯瞰による排他×共創の両利きの知財戦略により、目標領域に大きく近づいています。
今後も、事業環境の変化を捉えながら戦略のブラッシュアップを行い、2028年までに全社でのTR・MCを機能性化学分野のグローバル上位水準へ引き上げることを目指します。
- * LexisNexis社が提供する知財ランドスケープツール。TR(Technology Relevance)は特許の技術的価値を示し、主に特許審査に引用された数を基に算出される。 MC(Market Coverage)は特許の市場的価値を示し、主に出願国数や権利化比率を基に算出される。

最新トピックス
生成AI向け半導体パッケージ用液状封止材に関する特許の維持が決定
