TPNa

化粧品表示名称:トコフェリルリン酸Na

製品基本情報

製品概要

TPNaは、油状のビタミンEにリン酸基を導入することで世界で初めて水溶性を付与したレゾナック固有のビタミンE誘導体です。

ビタミンE本来の機能だけではなく、TPNa独自の多彩な機能を有します。

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メリット

  • 化粧品用途/医薬部外品主剤(有効成分:肌荒れ防止)
  • 医薬部外品添加剤(機能:抗酸化剤))として配合可能
  • 高い皮膚浸透性
  • 化学的に極めて安定な粉体で十分な水溶性を有する
  • 体内で加水分解によりビタミンEに変換

用途

スキンケア用途(抗炎症効果・目のクマ改善・保湿)

製品の特性

ビタミンEは化学的に不安定で酸化を受けやすく、また油であるため経皮吸収効率が十分ではなく、さらに化粧水などの水溶性基材に適用できないなどの課題がありました。

TPNaはビタミンEにリン酸基を導入し、ナトリウム塩とすることにより、これらの課題を解決した世界初の水溶性ビタミンE誘導体です。

TPNaの作用メカニズム

紫外線照射や酸化によるストレスによって皮膚内で発生した活性酸素は、肌荒れや乾燥肌をひきおこします。

TPNaは皮膚に素早く浸透し、ビタミンEに変換されます。皮膚内でTPNaより継続的に生み出されるビタミンEは活性酸素を消去し、脂質の過酸化や肌の炎症、あるいは細胞中のDNAの損傷を抑制することで、肌荒れ、乾燥肌、アクネ などの皮膚のトラブルを防止します。

 

抗炎症作用

右図は、ヒト皮膚角化細胞をTPNaを含む培地で24時間培養したのち、紫外線(UV)を照射して炎症反応を誘起したときの、炎症マーカーのプロスタグランジンE2(PGE2)を定量した結果です。TPNaは極めて低い濃度でPGE2産生を有意に抑 制し、抗炎症剤として汎用される酢酸トコフェロール(TAc)やグリチルリチン酸ジカリウム(G2K)より、高い抗炎症効果を示しました。

TPNaは抗酸化剤としての機能も有しており、他の抗炎症剤より高い効果を期待できます。

目のクマへの効果

クマを有する被験者21名(欧米人女性、年齢 31-49才)の半顔に、それぞれプラセボクリームと1%TPNa配合クリームを1日2回、4週間塗布し、TPNaのクマに対する効果を検証しました。使用前後で⾊彩⾊差計を用いて、プラセボと1%TPNa配合クリームを塗布したクマの部位の肌⾊を測定しました。

 

 

4週間の連用でプラセボを塗布した部位ではクマの改善効果は見られませんでしたが、1%TPNa配合クリームを塗布した部位では、被験者の82%でL*値が増加し、顕著なクマの改善が見られました。

TPNaは目周りのクマに対して改善効果を発揮します。

「創る保湿」セラミド合成促進効果

スフィンゴ脂質のセラミドは皮膚中の水分保持や皮膚バリアに重要な役割を果たしています。

右図は、ヒト皮膚角化細胞をTPNaを含む培地で24時間培養したのち、細胞中のセラミドを抽出定量した結果です。

皮膚細胞のセラミド合成量は、TPNaの濃度依存的に有意に促進されました。

TPNaはセラミドを増やすことにより、保湿力の高い皮膚を“内側から創り出す”といえます。

「創る保湿」は、日本における株式会社レゾナックの登録商標です。

( 10μM : 0.0005%, 50μM : 0.0027% )

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