メチルヘスペリジン
化粧品表示名称:メチルヘスペリジン
製品基本情報
製品概要
メチルヘスペリジンは、不溶性で化粧品への配合が難しかったヘスペリジン(ビタミンP)をメチル誘導化し水溶化した材料です。
ヘスペリジンは、ビタミンCと協調してビタミンCの効果を持続する、毛細血管を強化し血行を促進するなどのよく知られた作用を有しますが、他にも抗酸化作用、抗アレルギー作用などの多彩な生理作用に関係するとの報告があります。
お問い合わせ
受付時間 平日9時~18時(土日・祝日・当社指定の休業日を除く)
メリット
- 医薬部外品添加剤として配合可能
- 抗糖化効果
- ビタミンCの協調効果
- 血流促進効果
用途
スキンケア用途(抗糖化効果・血流促進効果)
製品説明の特性
皮膚浸透性
左図はヒト皮膚3次元モデル (クラボウ)を用いて行ったメチルヘスペリジンと糖転移ヘスペリジンの皮膚浸透性をみた実験の結果です。
それぞれ0.5 %となるようにメチルヘスペリジン、糖転移ヘスペリジンを水溶液にし、モデル皮膚表面に添加し8 時間後、培養表皮内に浸透したヘスペリジン類の量を測定しました。
この結果から、メチルヘスペリジンの浸透量は、糖転移型ヘスペリジンに比べ有意に高いことがわかりました。
ヒト皮膚モデルにおけるメラニン合成の抑制
ヒト皮膚三次元再構築モデルを用いて、アスコルビン酸-2-リン酸マグネシウム (APM)およびAPMとメチルヘスペリジンを併用した際のメラニン合成抑制作用を比較してみたものです。
3 % APMを投与するとメラニン合成が約 20 % 抑制されましたが、0.2% メチルヘスペリジンを併用することによってその抑制効果が約 10 % 補強されました。
経口でへスペリジンとビタミンCを同時摂取すると、それぞれの作用が相乗的に促進されるとの報告がありますが、経皮からメチルヘスペリジンを投与する事によっても同様の相乗効果が期待できることが示唆されました。
メチルヘスペリジンの抗糖化効果
糖類は生体内のタンパク質と反応し、架橋形成する事でタンパク質の立体構造を変え、生体の活性や物性に大きく影響を及ぼします。
この反応は糖化反応(Glycation)もしくはメイラード反応と呼ばれています。ヒトの皮膚では、加齢により糖化反応後期生成物(advancedglycation endproducts:AGEs)が蓄積していきます。これが加齢による肌のハリや弾力低下やくすみの原因の一つと考えられています。右の図は、糖代謝中間体由来のグリセルアルデヒドがコラーゲンを糖化する反応系に、メチルヘスペリジンを添加して、糖化反応の抑制効果を確認した結果です。メチルヘスペリジンは添加濃度に依存して、顕著な抗糖化効果を示しました。
血流促進効果
ヘスペリジンには毛細血管強化や血流促進効果が認められ、報告されています。
また、血管を拡張し血流促進する因子として、血管内壁の細胞で作られる一酸化窒素 (NO) が知られています。
左の図は、正常ヒト血管内皮細胞を用いて、メチルヘスペリジンの添加によるNO産生に対する効果を調べた結果です。
メチルヘスペリジンの投与濃度に依存して、NOの産生が増加しました。これは、メチルヘスペリジンがNOの産生促進を介して、血流促進効果を発揮することを示唆しています。
その他の化粧品原料
お問い合わせ
受付時間 平日9時~18時(土日・祝日・当社指定の休業日を除く)