防災・減災×サステナブル大賞2025で最優秀賞を初受賞
~川崎市との共創「海洋プラスチックごみリサイクルの実証実験」が評価~
2025年01月30日
株式会社レゾナック・ホールディングス
株式会社レゾナック(社長:髙橋秀仁、以下、当社)は、このたび一般社団法人減災サステナブル技術協会(会長:浅沼博 千葉大学名誉教授、以下、減災サステナブル技術協会)が主催する防災・減災×サステナブル大賞2025*において、「スマーテスアワード 最優秀賞」を初めて受賞しました。
川崎市とともに2024年5月から実施している、川崎港の海面清掃で回収した海洋プラスチックごみのケミカルリサイクル実証実験が評価されたものです。実証実験では、海洋プラスチックごみを当社川崎事業所(神奈川県川崎市)の「プラスチックケミカルリサイクル」(当社では「川崎プラスチックリサイクル(KPR)」と呼称)で水素・アンモニアなどの化学品原料や炭酸ガスへのリサイクルに取り組んでいます。
今回の受賞理由は以下の通りです。
「官民協力により、これまで再資源化の難しかった海洋プラスチックを利用価値の高い化学薬品やガスとしての再資源化に対し化石燃料の削減に大きく貢献し、脱炭素活動へも寄与している。またプラリサイクルプラントは企業・学校・公的機関など幅広く見学を受け入れ、普及活動も積極的に行っている。」

表彰式にて、左から)レゾナック 小林慎基礎化学品事業部化成品部長、減災サステナブル技術協会 浅沼博会長、川崎市 山本隆之廃棄物政策担当部長
当社グループは、サステナビリティを経営の根幹に据えており、持続可能な循環型社会の実現と貢献は重要な使命と考えています。当社はプラスチックリサイクルのKPR事業を2003年から長期にわたって推進してきました。KPRは、長期にわたって安定運転を継続している世界で唯一のガス化ケミカルプラントです。このたび、2025年1月に使用済みプラスチックや繊維の循環型事業モデルとなる「CirculaC(サーキュラック)」を立ち上げました。当社が保有する技術とプロセスを活用するとともに、社外の皆さまとの共創を通じて、資源循環の輪をより一層拡大することを目指しています。本受賞を励みに、今後もカーボンニュートラルの実現に向けて、皆さまとともに持続可能な資源の利用を促進していきます。
- * 本賞は、減災サステナブル技術協会が、防災・減災におけるレジリエンス性ならびにサステナブル性、SDGsへの寄与度の側面から活動および成果、またその貢献度と普及度を評価するもので、実績や成果を評価する「スマーテスアワード」と、実現性に縛られない自由な発想を評価する「アイデアコンペ」に分けて審査されます。
■ご参考
<プラスチックケミカルリサイクル事業(KPR)とは>
使用済みプラスチックなどを原料に、高温でガス化して分子レベルまで分解し、水素と炭酸ガスを取り出しています。化石燃料を使わずに運転することができ、取り出した水素は、川崎市のホテルに設置された燃料電池の発電用とし活用されています。そのほかは主に当社内でアンモニアの原料となり、合成繊維、合成樹脂、化学肥料、火力発電所などの窒素酸化物脱硝材などに使われます。使用済みプラスチックを原料に製造しているアンモニアは、化石燃料を原料にしたアンモニアと比べて、製造過程で排出されるCO2などの温室効果ガス(GHG)が80%強削減されていることを確認しています。一方の炭酸ガスは、大気中に放出することなくレゾナックのグループ会社のレゾナック・ガスプロダクツでドライアイスや炭酸飲料などの原料として利用されます。2022年には累計プラスチック処理量が100万トンを超えました。
以上
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