冷蔵不要の半導体モールド金型用クリーニングシートを開発

~ 35℃の環境で12カ月保管しても高い洗浄能力を維持 ~

2023年09月01日
株式会社レゾナック・ホールディングス

株式会社レゾナック(社長:髙橋 秀仁)は、常温で保管可能な、半導体パッケージのモールド金型を洗浄するクリーニングシートを開発しました。(特許出願済み)

近年、AIや自動運転など様々な分野で使用される半導体は、通常、ICチップや内部配線を一括でモールド封止した半導体パッケージ(図1)と呼ばれる形態で使用されます。半導体をモールド封止した後の金型はモールド樹脂材料が付着して残るため洗浄し、その後、次のモールド材注入に備えてコンディショニング(離型剤塗布)します。

当社はモールド金型の洗浄用、およびコンディショニング用のクリーニングシートシリーズを各種ラインナップし販売しています。従来品の保管や輸送は要冷蔵でしたが、豊富な知見・ノウハウにより、構成材料を見直し、カーボンニュートラル実現に貢献する常温保管可能のN-CS-7500(洗浄用)およびN-CS-3700(コンディショニング用)を開発いたしました。 当社のN-CS-7500とN-CS-3700を使用することで、一般的なメラミンクリーニング樹脂を使用したときに比べて 工程を少なくでき、クリーニング時間が約1/3に短縮されます(※1)。

当社は、今後も、お客様の製造プロセスまで視野に入れた環境対応製品をご提供することで、持続可能な社会の実現に貢献していきたいと考えています。

 

※1 金型洗浄に必要なショット数(※2)と時間,
N-CS-7500とN-CS-3700を使用した場合:クリーニング計4ショット20分、ダミーショットと外見確認各10分、合計40分。
一般的なメラミンクリーニング樹脂と離型剤:クリーニング計13ショット104分、ダミーショットと外見確認各10分、合計124分。
・ 条件:(対象成型材料)グリーンコンパウンド(対象金型)封止材成型用途(当社調べ)
・ 金型に汚れが焼き付いて蓄積している場合は上記データよりもショット数が多く必要です。
・ 成型材料により、金型クリーニングシートの組み合わせやショット数は異なります。

※2 1ショット=クリーニングシート、またはコンディショニング用シートを金型で挟み、その後解放するまでの1サイクル。

参考:製品ページ https://www.resonac.com/jp/solution/cleaningsheets-ncs.html

 

 

図1 半導体パッケージ

 

製品写真

 

金型に配置したクリーニングシート

 

 

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