セラミック事業の譲渡に向けた基本合意に関するお知らせ
2021年07月07日
昭和電工マテリアルズ株式会社
昭和電工マテリアルズ株式会社(取締役社長:丸山 寿、以下、昭和電工マテリアルズ)は、日揮ホールディングス株式会社の連結子会社である日本ファインセラミックス株式会社 (代表取締役社長:田中 宏、以下、日本ファインセラミックス)との間で、昭和電工マテリアルズのセラミック事業(以下、本事業)について譲渡に向けた協議を行う旨の基本合意書を締結しましたのでお知らせします。
昭和電工マテリアルズは、今後、本事業の譲渡に関し、日本ファインセラミックスと2021年9月に最終契約を締結することを目指し、契約条件について協議を進めてまいります。
昭和電工マテリアルズは、1931年に絶縁ガイシの製造・販売を開始して以来、90年にわたり本事業を展開してきました。現在は、自動車、半導体、および産業機械などの用途向けに、高密度炭化ケイ素(SiC)セラミックス「ヘキサロイ」※1、アルミナセラミックス「ハロックス」※2、およびジルコニア強化アルミナセラミックス「ハロックス-Z」※3を提供しています。これらの製品は、各特性を生かして自動車エンジンの冷却水ポンプシール※4や、半導体製造工程で用いる装置の精密位置決め部品などに採用されています。
一方で、昭和電工マテリアルズは、2020年4月に昭和電工株式会社の連結子会社となり、2023年には両社は統合を実施する予定です。今後も持続的な成長を実現するため、最適な経営資源の配分や事業ポートフォリオの再編、両社技術の融合を通じたイノベーションの創出に向けて取り組んでおります。その中で、今後も本事業の拡大と事業価値向上を図るための最善の方法を検討してまいりました。そしてあらゆる選択肢を慎重に検討した結果、セラミックスの専業メーカーである日本ファインセラミックスのもとで事業拡大を図ることが最善の選択肢となり得るとの結論に至り、同社と本事業の譲渡に向けて、本格的に協議することを決定いたしました。本取引の成立により、両社のセラミックスに関する技術と実績を融合することができ、本事業の事業価値最大化が図れるものと確信しております。
なお、本事業の譲渡による当社業績への影響は軽微と見込んでおります。
- ※1 「ヘキサロイ」:常圧焼結したα型炭化ケイ素セラミックス。耐食性や剛性、熱伝導性に優れ、ポンプや撹拌機等回転機器の回転軸からの漏れ出しをシールするメカニカルシールやポンプ部品、半導体製造装置の構成部材、精密位置決めステージ部材などさまざまな分野で採用されている。なお、「ヘキサロイ」は、Saint-Gobain Advanced Ceramics社の商標。
- ※2 「ハロックス」:高純度で微細な結晶を均一・緻密に結合させたアルミナセラミックス。高硬度、耐摩耗性、電気絶縁性、耐熱性、耐薬品性に優れ、最も一般的なファインセラミックスとして多彩な用途で採用されている。
- ※3 「ハロックス-Z」:アルミナセラミックスにジルコニアを添加し緻密に焼結させたジルコニア強化アルミナセラミックス。従来のアルミナセラミックスに比べて機械的強度、破壊靭性(亀裂を有する材料に力が加わった時の破壊に対する抵抗)が高く、耐摩耗部材に採用されている。
- ※4 自動車エンジンの発熱を抑える冷却水ポンプからの水の漏れ出しを防ぐ部品
1. 基本合意書の当事会社の概要(2021年7月7日現在)
2. 本事業の譲渡の日程
最終契約締結 2021年9月(予定)
本事業の譲渡の効力発生 未定
お問い合わせ先
ブランド・コミュニケーション部 広報グループ