2024年 第3四半期(1~9月) 決算概要
レゾナック・ホールディングスの2024年決算概要をお示ししています。会計基準は、日本基準です。
経営成績
当第3四半期連結累計期間(2024年1月~9月)の世界経済は、世界的な金融引き締めに伴う影響が続きました。また、ウクライナや中東情勢によるエネルギーコスト及び原材料コストの高騰などが長期化し、供給面での制約が続いたものの、全体として持ち直しの動きが見られました。なかでも、半導体業界については回復が見られました。国内経済は、個人消費や企業の設備投資に持ち直しの動きが見られ、全体として緩やかに回復しました。
当第3四半期連結累計期間の連結営業成績につきましては、売上高は、主に黒鉛電極の販売価格の下落によりケミカルセグメントは減収となりました。モビリティセグメントは前年同期並みとなりました。半導体・電子材料、イノベーション材料の2セグメントは販売数量増により増収となり、総じて増収となる1兆275億49百万円となりました。営業利益は、主に黒鉛電極の販売単価の下落によりケミカルセグメントは減益となりましたが、その他の3セグメントは増益となり、総じて増益の588億85百万円となりました。営業外損益は、前年同期に比べ為替差損益は悪化しましたが、経常利益は464億99百万円となりました。特別利益では旧本社土地建物の固定資産売却益等があり、当第3四半期連結累計期間の親会社株主に帰属する四半期純利益は507億70百万円となりました。
セグメント別状況
セグメント別売上高
セグメント別営業利益
半導体・電子材料セグメント
当セグメントでは、半導体材料は前年同期からの半導体市況の緩やかな回復により増収となりました。デバイスソリューションは、HDメディアがデータセンター向け需要の回復により大幅な増収、SiCエピタキシャルウェハーも販売数量の増加で増収となりました。
この結果、当セグメントは前年同期比で増収増益となりました。
モビリティセグメント
当セグメントでは、自動車部品は、自動車生産の回復や新規車種向け製品の立上等があったものの、タイの情勢等を背景とした需要の低迷の影響を受け、売上高は減収となりました。リチウムイオン電池材料は、民生向けには需要減速の影響が継続した一方で、電動車向けで数量が増加し、増収となりました。
この結果、当セグメントは、売上高は前年同期並み、営業利益は増益となりました。
イノベーション材料セグメント
当セグメントでは、原材料価格の高騰を製品販売価格に転嫁したことや販売数量増により、前年同期比で増収増益となりました。
ケミカルセグメント
当セグメントでは、石油化学は、ナフサ価格上昇に伴う販売単価上昇により増収も、誘導品の定修による販売数量減で減益となりました。化学品は、売上高は前年同期並み、一部製品の原料高により減益となりました。黒鉛電極は、市況低迷の影響を受けた販売数量の減少及び販売単価の下落により減収減益となりました。
この結果、当セグメントは前年同期比で減収減益となりました。
財務状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、のれん等無形固定資産は減少したものの、現金及び預金は増加し、前連結会計年度末比276億50百万円増加の2兆596億2百万円となりました。負債合計は、有利子負債は増加しましたが、営業債務等が減少し、前連結会計年度末比100億34百万円減少の1兆4,432億51百万円となりました。純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上等により、前連結会計年度末比376億84百万円増加の6,163億52百万円となりました。