2023年 第3四半期(1~9月) 決算概要

レゾナック・ホールディングスの2023年決算概要をお示ししています。会計基準は、日本基準です。

2023年12月期からの会計方針の変更の関連で、このページでは2022年12月期を遡及適用後の数値に置き換えて差異を記載しております。

経営成績

(単位:億円)

売上高 9,432 前年同期比
△ 918
営業利益 △43 前年同期比
△ 591
経常利益 △72 前年同期比
△ 725
親会社株主に帰属する四半期純利益 △64 前年同期比
△430
1株当たり四半期純利益 △35円15銭 前年同期比
△237円68銭

当第3四半期連結累計期間(2023年1月~9月)の世界経済は、新型コロナウィルス感染症に関して行動制限が緩和されたことによる正常化が進み、持ち直してきた一方で、世界的なインフレ進行や長期化するウクライナ情勢によるエネルギーコストおよび原材料コストの高騰、供給面の制約等は続き、地域により弱さが見られ、半導体業界の調整局面は継続しました。国内経済においても、個人消費および企業の設備投資は持ち直し、総じて緩やかに持ち直しました。
 当第3四半期連結累計期間の連結営業成績における売上高は、ケミカルセグメントでは増収となりました。石油化学における数量増(前年同四半期連結累計期間は4年に一度の大型定修を実施)、黒鉛電極、基礎化学品における販売価格の上昇等がそれぞれ増収の要因となりました。半導体・電子材料セグメントは、半導体、電子材料関連業界の調整の影響により減収、モビリティ、イノベーション材料の2セグメントも減収となり、総じて減収となる9,423億7百万円となりました。営業損益について、モビリティセグメントは自動車部品の数量増、イノベーション材料セグメントは主に値上げ効果により増益となりました。半導体・電子材料セグメントは大幅な減益となりました。ケミカルセグメントは黒鉛電極の受払差のマイナス影響等により減益となり、総じて減益の43億9百万円の損失となりました。営業外損益は、前年同四半期連結累計期間に比べ為替差益の減少と持分法による投資利益の減少が見られ、全体では損失の増加となり、経常損益は71億50百万円の損失となりました。
 当第3四半期連結累計期間の親会社株主に。※ 会計方針変更に伴う遡及修正後の数値で前年同期比を算出しております。

 

セグメント別状況

セグメント別売上高

(単位:億円)

半導体・電子材料 2,417 前年同期比
△906
モビリティ 1,316 前年同期比
△ 33
イノベーション材料 955 前年同期比
△101
ケミカル 3,847 前年同期比
+ 78

セグメント別営業利益

(単位:億円)

半導体・電子材料 △125 前年同期比
△530
モビリティ 0 前年同期比
+15
イノベーション材料 83 前年同期比
+7
ケミカル 102 前年同期比
△91

半導体・電子材料セグメント

当セグメントでは、半導体前工程材料および半導体後工程材料は、前年後半からの半導体市場の低迷により減収となりました。デバイスソリューションは、SiCエピタキシャルウェハーが増収となったものの、HDメディアが前年第4四半期からのデータセンター向け需要低迷が継続したことにより、大幅減収となりました。
 この結果、当セグメントの売上高は前年同四半期連結累計期間比で減収となりました。営業損益は、HDメディアの棚卸資産において、低価法による簿価切り下げや廃棄損を計上したこともあり、営業損失となりました。

モビリティセグメント

当セグメントでは、自動車部品は、前年7-9月期のISOLITE GmbH事業譲渡の影響を受けたものの、新規車種向け製品の立上により増収となりました。リチウムイオン電池材料は、民生需要減速の影響を受けて減収となりました。
 この結果、当セグメントは、前年同四半期連結累計期間比で減収増益となりました。

イノベーション材料セグメント

当セグメントでは、数量は減少したものの、原材料価格高騰に伴い製品販売価格が上昇し、前年同四半期連結累計期間比で減収増益となりました。

ケミカルセグメント

当セグメントでは、石油化学は前年に4年に一度の大型定修による停止があったため前年同四半期連結累計期間比で増収増益となりました。化学品は、原燃料価格上昇に対応した価格転嫁が進み、前年同四半期連結累計期間比で増収増益となりました。黒鉛電極は原価上昇にキャッチアップした値上げにより前年同四半期連結累計期間比で増収となるも、受払差のマイナス影響により減益となりました。
 この結果、当セグメントは前年同四半期連結累計期間比で増収減益となりました。


財務状況

(単位:億円)

総資産 20,989 前期末比
+52
純資産 5,971 前期末比
+224
自己資本比率 27.2% 前期末比
+0.9p

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、のれん等無形固定資産は減少したものの、現金及び預金、有形固定資産は増加し、前連結会計年度末比51億52百万円増加の2兆988億96百万円となりました。負債合計は、営業債務や有利子負債が減少し、前連結会計年度末比172億20百万円減少の1兆5,018億6百万円となりました。純資産は、主に為替換算調整勘定の増加等により、前連結会計年度末比223億72百万円増加の5,970億90百万円となりました。