事業戦略ーSiCエピウェハー
製品ラインナップ・社会との関わり
SiCエピウェハーは主にパワー半導体デバイスの基板として使用され、再生可能エネルギーや電気自動車(EV)など、さまざまな分野で省エネルギー化に貢献しています。

SiCエピウェハー事業の使命
成長するSiCパワー半導体の性能向上の要となるSiCエピウェハーにおいて世界最大級の外販メーカー、かつ、テクノロジーリーダーとして、世界の省エネルギー化実現に向けお客さまと共創しながらソリューションを提供します。

長期ビジョン実現のための強みと競争優位性
レゾナックが持つ様々な強みや競争優位性を活かし、2030年に「世界トップクラスの機能性化学メーカー」「世界で戦える会社」になることを目指します。
- エピ層を用いたSiCウェハーの低欠陥化技術を強みとするSiCエピウェハーにおいて世界最大級の外販メーカー
- SiCエピウェハーまでの専業メーカーとして、SiCウェハーとSiCエピウェハーの製造にのみ注力し、お客さまであるデバイスメーカーと擦り合わせを行うことで、求めに応じたSiCエピウェハーを提供することが可能
- 業界最高水準の低表面欠陥、低基底面転位の高い品質が評価され、さまざまな用途に採用
- 技術的優位性を支えるDX・生産管理・製造ノウハウを保有
- 知的財産の優位性(フランスKnowMade社による分析、および当社まとめ)
- ウェハー大口径化による1枚当たりのチップ数増加へ期待が集まる中、早期の量産に向け2022年から8インチ(200mm)SiCエピウェハーのサンプル出荷を開始
エピウェハー専業メーカーであるレゾナックのビジネスモデル
当社は、SiCデバイスを手掛けないエピウェハー専業メーカーとして、ウェハーやエピウェハーの内製を行うデバイスメーカーもお客さまとして取り込んでいます。この独自のビジネスモデルにより、複数のお客さまからのニーズ収集や仕様のすり合わせを通じて、品質向上やノウハウの蓄積を推進しています。また、低欠陥化技術を駆使し業界最高水準の品質を実現するとともに、8インチ(200mm)SiCエピウェハーの試験出荷を2022年より開始しました。こうした取り組みを通じ、競争優位性の強化を図りつつ、脱炭素社会や電動化の進展に貢献していきます。

IPランドスケープのSiCエピウェハー事業への活用および知財価値評価
当社の先駆的な技術開発の成果により取得したSiCエピウェハー分野に関する保有特許の価値(PAI=Patent Asset Index※:LexisNexis社の商標)は、2024年には他社の約2倍以上に達しており、競争優位性を示しています。さらに、特許と 科学的情報の分析に特化したフランスKnowMade社においても、当社の大口径・低欠陥のSiCエピウェハー開発に関わるIPポジションは高く評価されています。今後も、研究開発から得られた様々な知見を複眼的に捉え、網羅的なより高い付加価値を創出する特許の出願を通して、知財からの共創につなげていきます。
- ※ LexisNexis社の特許データベース(PatentSight+)を用いた有効特許に対する評価であり、PAIは、各特許の技術的価値(Technology Relevance)と市場的価値(Market Coverage)を基に算出。

長期ビジョン実現に向けたSiCエピウェハー事業の戦略
脱炭素化、電動化の進展によるSiCパワー半導体市場の需要拡大に対応してSiCエピウェハーの供給能力拡大を図るとともに、より大口径でチップの生産性が高い8インチ(200mm)サイズのSiCエピウェハーの生産を拡大させていきます。
SiCパワー半導体とは
パワー半導体は、電力の制御や変換を行う半導体で、産業機器から身近な家電に至るまで電気で動作するあらゆる機器類に搭載されています。SiCパワー半導体は、従来のシリコンと比べ電力変換時の電力損失や熱の発生が少なく、電圧特性と変換効率の両立が実現でき、省エネルギー化に貢献するキーデバイスです。電気自動車(EV)をはじめとするxEVや再生可能エネルギー、xEV用の高速充電スタンド、鉄道車両などさまざまな用途で普及し市場が拡大しています。

SiCパワー半導体の魅力
1.小型軽量化
SiCパワー半導体は、高耐電圧と熱特性に優れています。従来のシリコン系パワー半導体と比較し、コンパクトな設計が可能になり、電動ユニットの軽量化に大きく貢献しています。
2.航続距離延長
実際にSiCパワー半導体を採用した車両においては、軽量化(重量低減分)とバッテリー性能向上効果(損失低減分)を併せた効果により、航続距離延長が可能となることが分かっており、電動車両の普及におけるキーデバイスといえます。
2030年のありたい姿とロードマップ
SiCエピウェハー事業 TOPICS 2025
山形にSiCウェハー拠点を新設
レゾナックでは、秩父事業所と彦根事業所、千葉事業所においてパワー半導体向けSiCウェハーを生産してきましたが、株式会社レゾナック・ハードディスク山形工場内にも生産建屋を新設します。竣工は2025年第3四半期を予定しています。今回の新設は、経済産業省から2023年6月に認定を受けた、経済安全保障推進法に基づく特定重要物資である半導体部素材(SiCウェハー)の供給確保計画の実現に向けた取り組みの一環です。なお、小山事業所でも同認定計画に基づきSiCウェハーの生産を予定しております。高性能で高い信頼性のSiCエピウェハーを供給し、SiCパワー半導体の普及に貢献していきます。
