事業戦略ーハードディスクメディア

製品ラインナップ・社会との関わり

HDメディアはハードディスクドライブに組み込まれデータセンターのほか、企業向けデーターサーバー、監視カメラなどに使用されています。

ハードディスクメディア事業の使命

最新技術を業界に先駆けて開発・上市することで、HDD*1の高容量化と高品質化を推進します。それにより、データセンターの大容量データストレージにおけるHDDの優位性を維持し、高度デジタル化社会の発展に貢献します。

  • *1 HDD:Hard Disk Drive

長期ビジョン実現のための強みと競争優位性

レゾナックが持つ様々な強みや競争優位性を活かし、2030年に「世界トップクラスの機能性化学メーカー」「世界で戦える会社」になることを目指します。

SDDに対するHDDの優位性

データセンターでの大容量データストレージでは、コストと消費電力(CO2排出)においてSSD*2に対するHDD*1の優位性が継続し、HDDがストレージの中心を担い続ける。(当社推定) 

  • *2 SSD:Solid State Drive

①低コスト
記憶容量1GBあたりのコストで、HDDとSSDで比較した際、HDDはSSDに対して、差別化に十分なコスト差を今後も維持します。この差を維持できることは、データセンター向け用途で、HDDが圧倒的優位性を保つ上でキーとなります。

②低環境負荷
ドライブ製造からデータセンター稼働時までのライフタイム全体での記憶容量当たりのCO2排出量は、HDDはSSDに比べて約半分に抑えられるといわれています。また、データセンターでの発熱はHDDよりもSSDの方が高く、その冷却に要する電力も含めると、より一層HDDの方がCO2排出量を低く抑えられます。

技術的優位性

  • 世界最先端のメディアを業界に先駆けて開発・量産展開する技術力を保有
  • 全HDD顧客3社との共創を通じて擦り合わせ技術を醸成し、Best Fit製品の提供が可能
 

 顧客との共創

  • ドライブSMR*3技術とレゾナックのメディアとの組み合わせによる差別化
  • HAMR*4共同開発の拡大と発展による成果創出と認定取得
  • 複数拠点での開発体制強化と同時並行開発による開発加速
  • 設備技術開発、計算科学からの新技術創出

*3 SMR: Shingled Magnetic Recording(瓦磁気記録方式)
*4 HAMR: Heat-Assisted Magnetic Recording(熱アシスト記録方式)

長期ビジョン実現に向けたハードディスク事業の戦略

今後もデータ通信の大容量化と高速化が進む中、それらを支えるデータストレージ分野において、顧客との共創を通じたドライブSMR技術とRECメディア技術の擦り合わせによる差別化や、 次世代のHAMR技術の共同開発の継続と成果創出などでさらなるHDDメディアの大容量化を推進します。

2030年のありたい姿とロードマップ

2030年のありたい姿 取り組むべき課題 2024年実績 2025年計画
  • 大容量メディアのテクノロジーリーダーとして、次世代記録技術HAMRおよびMAMRメディアの開発加速、量産展開により、増大するデータストレージ需要に応える
  • 市場や顧客の変化に迅速かつ戦略的に適応し、競争力を向上
  • 生産工程におけるGHG(温室効果ガス)排出量削減
  • 独自技術開発によるHAMR・MAMRにおける記録密度アップ加速とドライブ内メディア搭載枚数アップに向けた基板薄板化の実現
  • 顧客、重要サプライヤーとの戦略的パートナーシップの確立
  • グローバル5拠点における意思決定のスピードアップ
  • 需要変動への機動的対応
  • データセンター向け需要の回復によりHDメディアの大幅増収
  • 意思決定の迅速化、事業運営の安定・最適化を目的として、2024年7月に会社分割による事業承継を実施
  • レゾナックHDシンガポールで太陽光発電(PPA契約)を開始
  • 潤滑剤の塗布工程に使用する溶媒を低環境負荷なものに本格切り替え
  • PMR世界最高容量の1st認定取得
  • 2026年以降の本格量産を見据えた顧客3社とのHAMR共同開発を加速
  • 全拠点でメディア・アルミ基板の生産性改善を進め、コスト競争力強化、および柔軟な供給体制確立
  • 省力化・自動化施策の検討・推進
  • SBT認定に向けてのGHG排出削減計画を策定
  • 山形工場の燃料転換を決定

*5 MAMR: Microwave-Assisted Magnetic Recording(マイクロ波アシスト磁気記録方式)

ハードディスク事業 TOPICS 2025

バーチャルCXO

グローバルでのスムーズな事業運営・展開を実現するため、ハードディスク事業部内にバーチャルCXO体制を構築し、各機能の計画・実行の管理責任をCXOに集中しました。これにより拠点間の双方向のコミュニケーションにより課題への対応を迅速に行い、ベストプラクティスを積極的に展開できるようになりました。 特に、CXOメンバーには各拠点のナショナルスタッフを積極登用し、事業部の重要施策はCXO及び拠点長が出席する会議で議論・決定することで、事業運営への参画意識が高められた(全員経営)とともに、多様な視点を活かした事業運営を実現しています。

サステナビリティ活動 2024 

2024年は HD事業部全拠点でサステナビリティ活動を推進しました。4月22日のEarth Dayは地球環境や持続可能性について考える日として全拠点にコミットメントボードを設置し、賛同してもらえる従業員にボードに描かれた木の枝に葉の形のスタンプを押してもらいました。また各拠点の地域の清掃活動に加えて、シンガポールではソーラー発電を開始(PPA契約)し、また家庭で余った食材をフードバンクへ寄付することで食品ロスの低減に貢献しました。これらの事業部一体となった活動はResonac Pride Award*の 2024年グランプリを受賞しました。

  • Resonac Pride Award: 会社業務の範囲の内外を問わず、サステナビリティ(社会貢献活動を含む)、文化、スポーツ等の活動を通じて当社のパーパス・バリューを体現し、Resonacグループの企業イメージ又は社内の士気、活力向上に貢献した社員あるいはチームを表彰する制度

事業による社会課題の解決

該当事業・製品 社会への貢献ポイント SDGsターゲットNo.
ハードディスクメディア 高度デジタル化社会の発展に貢献 9
ハードディスクメディア 消費電力の大きいSSDに対し消費電力の削減 13
ハードディスクメディア 公平な情報・教育へのアクセス 4