半導体はどこまで進化するのか?
集積回路(IC)から半導体の大きな進化が始まる
1958年、テキサス・インスツルメンツ社で集積回路が発明されました。集積回路(IC: Integrated Circuit)とは、それまでのように個々に作った電子部品を基板上に並べるのではなく、半導体基板の上に印刷に近い原理で回路の部品と同じ機能を持つ物質層を形成する、という画期的な発想でした。集積回路の発明により、電子回路は小型化と高性能化の道を歩み始めます。初期の集積回路は数個程度の部品があるだけでしたが、その後、部品数は爆発的に増え続けることになります。

「2年ごとに2倍」が50年続くと何倍に?
1965年、のちにインテルの創始者の1人となるゴードン・ムーア氏が「ムーアの法則」と呼ばれる予測を示しました。これは半導体技術の進化に関する予測で、「集積回路あたりの部品数が毎年2倍になる」というものです。その後1975年に「2年ごとに2倍」に修正され、現在に至ります。ムーアの法則は50年以上前に提示されたトレンド予測ですが、2020年代に入っても半導体の技術はムーアの法則に近いペースで進化し続けていると言われています。

先端の半導体は、目に見えないレベルの細かさ
集積回路の性能を向上させるために、さまざまな技術革新が続いてきました。その中でも代表的なものが半導体中の回路の幅を細くすること(微細化)です。幅を細くすることで、小さな半導体チップの中により多くの回路が形成できるようになり、性能が向上してきました。2020年代における先端の半導体の回路の構造の一部は15ナノメートル以下まで微細化し、高性能な電子顕微鏡でないと観察できないレベルになっています。

世界のデータ生成量は増え続けている
SNSや生成AIの普及などで世界のデータ生成量は増え続けています。2025年の世界の年間データ生成量は180ゼタバイト/ZB( 1,800億テラバイト/TB)に達する見込みです(※調査会社IDCの予測)。180ゼタバイトを保存しようとすると、全人類1人当たりで1TBのハードディスク約22台が必要という計算になります。AIが気軽に使える今の時代も、膨大なデータを処理できる半導体があるからこそと言えます。
