レゾナックは、昭和電工と昭和電工マテリアルズ(旧日立化成)が2023年1月に統合した機能性化学メーカーです。様々な化学製品を生産しているレゾナックグループで売り上げの3割以上を占めるのが「半導体・電子材料」で、セグメント別で最も高い営業利益を見込んでいます。レゾナックグループは後工程に使われる材料分野をリードしています。
半導体後工程材料グローバルNo.1
セグメント別売上
半導体後工程材料売上
グローバルトップレベルシェアの製品群
レゾナックはグローバルトップレベルシェアの半導体材料を製造販売しています。
機能/当社グループ製品の優位性
ダイアタッチフィルム
当社グループのダイアタッチフィルムは、エポキシとアクリルゴムからなる樹脂成分とナノフィラーからなるハイブリット組成(組成特許を保有)になっているため、加熱圧着により基板への仮圧着が可能です。
熱硬化処理後はエポキシ成分による高い接着性とゴム成分による柔軟性(応力緩和性)により、過酷な温度条件下でも安定した接着力とパッケージの電気接続性の維持に寄与しています。
封止材
2012年に日東電工の封止材事業の一部を買収し、日東電工の混練技術と当社の配合技術を融合させることによって、無機材料の高充填化と封止材の高流動化を達成し、成形性と信頼性向上に貢献しています。
昨今、車載関連向けで異物管理も厳しくなってきている中、異物対策ラインを構築し、高品位の封止材を提供しています。
放熱シート
当社グループの放熱シートは、従来材と比べて厚み精度に優れ、また柔軟性(追随性)にも優れているため、最適な熱マネジメントに貢献しています。
熱を逃す方向は、他の製品が横配向なのに対し、当社グループの製品は垂直配向という独自性があり、市場での存在感を高めています。
銅張積層板
当社グループの製品は基板用材料の独自の低熱膨張樹脂を使い、無機材料を均一に高充填することで、そりの低減や硬さを増しています。
その一方で、穴あけ加工がしやすいという、相反する機能を両立しています。
さらに、接続信頼性に優れ伝送損失が少ないのが特徴で、大量同時計算の機能にも寄与できます。
感光性フィルム
当社グループが持つ樹脂設計技術を活かし、解像性、線幅安定性に優れ、基板との密着性が高いのが特徴です。
直接レーザーを当てて露光する「直描露光」の際も、効率よく微細回路の形成ができます。
用途に応じて厚膜のラインアップを展開しているのも当社の強みです。
ソルダーレジスト
当社グループの製品は、熱膨張が小さく収縮性が低いのでそり低減を実現し、半導体パッケージ基板の実装性に寄与します。
優れた解像性があるうえ、信頼性が高く、特にクラックを発生させにくいのが特徴です。
次世代半導体のキープレーヤー
前工程での微細化が技術・コスト的な限界を迎える中、世界各社が後工程の技術革新に注力しています。技術革新のスピードは加速する一方で、1社の力では限界があります。 レゾナックは、次世代半導体のキープレーヤーとして、他社と共創する「オープンイノベーション」の場をつくり、信頼性の高い材料をよりスピーディーにワンストップで提供できる企業をめざします。
パッケージングソリューションセンタ
2018年に川崎市に半導体後工程技術の研究開発拠点として開設しました。メモリーやサーバー、自動運転など、進化・複雑化していく半導体パッケージに対応する先端技術を創出するため、後工程製造プロセスを一気通貫で検証することで、材料の高機能化と取引先への価値提供に取り組んでいます。
JOINT2
レゾナックグループを含む国内の半導体材料・装置・基板メーカー13社が参加する共創コンソーシアムです。評価プラットフォームを活用した評価技術、基板、材料と装置開発を通じて、5G/ポスト5Gで必要となる次世代半導体パッケージの技術課題解決に寄与します。
- * JOINT2の成果は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の 「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業」(JPNP20017)の助成事業の結果得られたものです
半導体関連ニュース
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